ビジネスモバイルノートパソコンの最高峰
- レノボThinkPad X1 Carbon
- HP Dragonfly G4
について、2台ともレビューをしましたので、用途ごとのおすすめやどちらを購入するのが良いか?について比較の記事を書きます。
2台とも、ビジネス用のモバイルノートパソコンで、ThinkPadは有名な機種と思いますが、HP Dragonflyも良い機種であったので、予算が20万~とれるなら是非検討してみてほしい1台です。
比較をした結果の私の意見としては
- 両機種ともモバイル特化で重作業には向かない
- 全体的な質感や使い勝手は両機種とも素晴らしい
- 軽さ重視ならHP Dragonfly をおすすめ
- コスパならThinkPad X1 Carbonをおすすめ
と感じましたので、詳しく説明していきます。
初期導入済OS | Windows 11 Pro 64bit その他のエディション選択可能 |
CPU(Gen11) | インテル® Core™ i7-1365U vPro® Enterprise プロセッサー インテル® Core™ i7-1355U プロセッサー インテル® Core™ i5-1345U vPro® Enterprise プロセッサー インテル® Core™ i5-1335Uプロセッサー |
CPU(Gen10) | インテル® Core™ i7-1280P vPro® Enterprise プロセッサー インテル® Core™ i7-1270P vPro® Enterprise プロセッサー インテル® Core™ i7-1260P プロセッサー インテル® Core™ i5-1250P vPro® Enterprise プロセッサー インテル® Core™ i5-1240P プロセッサー インテル® Core™ i7-1260P vPro® Essentials プロセッサー インテル® Core™ i5-1240P vPro® Essentials プロセッサー インテル® Core™ i7-1265U vPro® Enterprise プロセッサー インテル® Core™ i7-1255U プロセッサー インテル® Core™ i5-1245U vPro® Enterprise プロセッサー インテル® Core™ i5-1235Uプロセッサー |
セキュリティ・チップ(TPM) | あり |
その他のセキュリティ機能 | パワーオン パスワード、スーパーバイザー パスワード、システム マネジメント パスワード、ハードディスク パスワード(NVMe パスワード)、セキュリティ キーホール、HPD |
メモリー | オンボード: 8GB/16GB/32GB 最大32GB(LPDDR5) |
ストレージ | 256GB/512GB/1TB/2TB SSD |
光学ドライブ | なし |
ビデオ・チップ | CPU内蔵(インテル® Iris® Xe グラフィックス) |
ディスプレイ | 14.0型 2.8K OLED (2880 x 1800)、ブルーライト軽減 14.0型 2.2k IPS液晶(2240 x 1400) 、ブルーライト軽減、光沢なし 14.0型 WUXGA IPS液晶(1920 x 1200)、マルチタッチ対応(10点)、Privacy Guard、光沢なし 14.0型 WUXGA IPS液晶(1920 x 1200)、マルチタッチ対応(10点)、ブルーライト軽減、省電力、光沢なし 14.0型 WUXGA IPS液晶(1920 x 1200)、ブルーライト軽減、省電力、光沢なし |
インターフェース | USB4 (Thunderbolt™ 4 対応) x 2 USB 3.2 Gen 1 (Powered USB) x 1 USB 3.2 Gen 1 x 1 HDMI マイクロフォン/ヘッドフォン・コンボ・ジャック |
ワイヤレスWAN | 対応(4G LTE Cat.16/5G Cat.20) |
ワイヤレスLAN | Wi-Fi 6E対応 (IEEE802.11ax/ac/a/b/g/n準拠) |
Bluetooth | v5.2 |
イーサネット | なし |
オーディオ機能 | Dolby Atmos® Speaker System, Dolby Voice, 4mic+4スピーカー(キーボード面にスピーカー) |
カメラ | インカメラ: 全てプライバシーシャッター付き FHD 1080p RGB+IR Webカメラ MIPI 人感検知機能付き FHD 1080p RGB+IR Hybrid Webカメラ FHD 1080p RGB Webカメラ |
カードスロット | なし |
キーボード | フルサイズ・キーボード (6列)、89キー (Fnキー、PgUpキー、PgDnキー、Windowsキー)、JIS配列、TrackPoint、ThinkPadクリックパッド、バックライト・キーボード |
指紋センサー | あり |
ポインティング・デバイス | TrackPoint+ThinkPadクリックパッド |
本体寸法(幅×奥行き×高さ) | 約 315.6×222.5×15.4mm |
本体質量 | 約 1.12kg~ |
バッテリー | 固定式 4セル リチウムイオンポリマーバッテリー 57Whr |
バッテリー駆動時間 | 最大 約28.5時間(Gen11), 21.7時間(Gen10) |
本体カラー | ブラック |
HP Dragonfly G4
OS | Windows 11 Pro |
CPU | インテル® Core™ i5-1335U,Core i5-1345U,Core i7-1355U,Core i7-1365U |
メモリ | 16~32GB |
ディスプレイ | 13.5インチワイドWUXGA+ 液晶ディスプレイ(光沢,1920×1280 ドット,400cd/m²,UWVA) |
SSD | 256~512GB SSD |
光学ドライブ | なし |
無線LAN | インテル® Wi-Fi 6E AX211 a/b/g/n/ac/ax + Bluetooth 5.3 |
Webカメラ | 5MP Webカメラ(HP Auto Frame),IRカメラ(Windows Hello対応),HP Camera Privacy Key |
指紋認証 | あり |
顔認証 | あり |
外形寸法(mm) | 約297.4 x 220.4 x 16.4(最薄部,突起部含まず)mm |
駆動時間 | Mobilemark2018:最大約13時間30分(45Whr) |
重量 | 1.04kg |
価格 | 21万円台~ |
レノボThinkPad X1 CarbonとHP Dragonfly G4の性能比較
ThinkPad X1 CarbonとX13 の性能比較をします。
性能比較表
比較項目 | ThinkPad X1 | HP Dragonfly |
CPU | Core i5-1335U | Core i5-1335U |
PassMarkスコア | 〇(17694)実測値 | 〇(16092)実測値 |
メモリ | 〇(16GB) | 〇(16GB) |
ディスプレイ | 有機EL/IPS | IPS |
サイズ | 14インチ | 13.5インチ |
アスペクト比 | 〇(16:10) | ◎(3:2) |
解像度 | 2880×1800/1920×1200 | 〇(1920×1280) |
輝度 | ◎(400nit) | ◎(400nit) |
色域 | ◎(100%sRGB) | ◎(100%sRGB) |
ボディ質感 | 〇 | ◎ |
キーボード | ◎ | ◎ |
重量 | 〇(1.26kg)実測値 | ◎(991g)実測値 |
USB-A | 〇(2) | 〇(1) |
USB-C | 〇(2) | 〇(2) |
USB-C充電 | 〇 | 〇 |
USB-C映像出力 | 〇 | 〇 |
Thunderbolt/USB4 | 〇 | 〇 |
HDMI | 〇 | 〇 |
Webカメラ | 720/1080p | 5MP |
プライバシーシャッター | 〇 | 〇 |
バッテリー | 57Whr(実測5:20) | 45Whr(実測7:57) |
指紋認証 | 〇 | 〇 |
その他 | – | – |
価格 | 20.5万~ | 21.42万~ |
ディスプレイの比較
レノボThinkPad X1 Carbon(左側:解像度1920×1200 IPS液晶)
※右側は、HP ENVY(輝度400nitのIPS)
HP Dragonfly(右側:解像度1920×1200 IPS液晶)
※左側は、HP ENVY(輝度400nitのIPS)
レノボThinkPad X1 Carbonは、14インチの解像度2.8Kの有機ELもしくは1920×1200のIPS液晶を選べます。
HP Dragonflyは、13.5インチの解像度1920×1200のIPS液晶のみです。
上記写真は、両方とも解像度1920×1200のIPS液晶ですが十分に綺麗で明るいディスプレイでした。
ビジネスの事務作業主体であればIPS液晶で十分でしょう。
ThinkPad X1 Carbon(14インチ)とHP Dragonfly(13.5インチ)の比較
ThinkPad X1 CarbonとHP Dragonflyは、ディスプレイサイズが14インチと13.5インチで違いがあります。
上記の写真を見てもらえばわかりますが、ディスプレイサイズの違いはほとんど感じませんでした。
むしろ画面比率3:2の13.5インチのHP Dragonflyのほうが、縦に長いので広く感じました。
横幅は14インチのThinkPad X1 Carbonのほうが広いため、どちらがよいかは好みになるかと思います。
私は、縦に長いHP Dragonflyのほうが事務作業には使いやすいと感じました。
性能はほぼ同じで両機種ともビジネス用途向け
レノボThinkPad X1 Carbon,HP Dragonfly は、両方とも性能よりも省電力性能を重視した、IntelのUプロセッサーを搭載しています。
ノートパソコンに搭載されている主要CPUのベンチマークとなる、PassMarkというスコアを紹介します。
CPU | PassMarkスコア |
Ryzen 9 7945HX | 55967 |
Core i9-13900HX | 44998 |
Core i7-13700HX | 34286 |
Ryzen 7 7745HX | 32732 |
Core i7-13700H | 30030 |
Core i5-13500H | 23554 |
Ryzen 7 7735U | 21082 |
Core i5-1340P※コスパ良し | 20106 |
Core i7-1360P | 19600 |
Ryzen 7 7730U | 18864 |
Core i7-1260P | 17257 |
Core i5-1240P※コスパ良し | 17345 |
Ryzen 5 7535U※コスパ良し | 17123 |
Core i5-1335U※コスパ良し | 16814 |
Ryzen 5 7530U※コスパ良し | 16509 |
Ryzen 5 5625U※コスパ良し | 15000 |
Core i5-1235U※コスパ良し | 13865 |
Core i3-1315U | 13755 |
Ryzen 3 7330U | 11816 |
Core i7-1165G7 | 10681 |
Core i5-1135G7 | 10298 |
Ryzen 3 5300U | 10000 |
Ryzen 5 7520U | 9489 |
Intel N100 | 5657 |
Intel Celeron 7305 | 2665 |
事務作業でブラウザをたくさん立ち上げ、かつ重いアプリを複数立ち上げたまま快適に使うのであれば、スコア10000以上あると、十分快適に使えます。
めやすとしてはCore i5-1135G7程度以上のスコアです。
ThinkPad X1 Carbon,HP Dragonflyは、最小構成でもIntel Core i5-1335Uを搭載しており、ビジネス用途など一般用途での性能は十分です。
ただ動画編集やゲームには向きません。
動画編集ソフトDavinci Resolveで、4分のフルHDのyoutube動画書き出し時間にかかった時間を計測した結果が以下です。
CPU | 時間 |
Intel Core i7-13700HX+GeForce RTX 4060 | 42秒 |
AMD Ryzen 7 6800H+GeForce RTX 3050 Ti | 48秒 |
Intel Core i5-13500H | 1分10秒 |
Intel Core i5-1340P | 1分17秒 |
AMD Ryzen 7 7735U | 1分18秒 |
AMD Ryzen 7 6800U | 1分18秒 |
AMD Ryzen 5 7535U | 1分22秒 |
Intel Core i7-1260P | 1分28秒 |
AMD Ryzen 7 7730U | 1分29秒 |
Intel Core i5-1235U | 1分40秒 |
Intel Core i5-1335U | 1分48秒 |
AMD Ryzen 7 5800U | 1分56秒 |
Intel Core i7-1250U | 2分22秒 |
Intel Core i5-1335Uは、動画編集向けのCPUではなく、もし動画編集など重作業もある程度やりたいのであれば、ThinkPad X1 Carbon,HP Dragonflyは向きません。
持ち運んでのビジネス用途に使うのがもっともおすすめとなります。
キーボードは両機種とも素晴らしい
ThinkPad X1 Carbon
ThinkPadはキー配置が綺麗で、キートップが少しへこんだ形状をしており、とてもタッチがしやすいです。
またキー配置はとても綺麗で打ちやすい配置です。
このあたりはさすがThinkPad というところです。
ThinkPadキー配置の特徴として、左下のFnキーとCtrlキーが伝統的に逆ですが、Lenovo Vantageの設定で機能を入れ替えることができます。
打鍵感もとても良好、キーボードはほぼ文句をつけるところがないくらい、良く出来ています。
キーボードで点数をつけるなら95~100点でとても打ちやすいキーボードです。
HP Dragpnfly
HP Dragonflyもとても綺麗なキーボード配置です。タッチパッドも広く、キー配置は理想的だと言えます。
この機種はキー一つ一つが大きく、隙間がほとんどなく配置されています。
やや浅めのキーストロークですが打鍵感はとても良好、キーボードはほぼ文句をつけるところがないくらい、良く出来ています。
キーボードで点数をつけるなら95点くらいで極めて出来の良いキーボードです。
タッチパッドの操作感も良好です。操作感やクリックの反応も良かったです。
重量はHP Dragonflyが991gと軽い
持ち運びは、HP Dragonflyが、実測値991gと軽いです。
上記写真は、左が画面比率16:9、13.3インチのHP ENVY、右がHP Dragonflyです。
HP Dragonflyはディスプレイが3:2と縦長なので、その分サイズが大きくなり重量的には不利ですが、それでも991gという重量を達成しているのは素晴らしいです。
X1 Carbonも、14インチとしては約1.2kg~と軽量なのですが、HP Dragonflyのほうが1kg未満のため、より持ち運びやすいと言えます。
バッテリー持ちはHP Dragonflyが優秀
バッテリーは容量は以下の通りです。
レノボThinkPad X1 Carbon | 54.7Whr |
---|---|
HP Dragonfly | 45Whr |
以下の条件にてバッテリー駆動時間のチェックを行いました。
- 輝度MAX
- youtube動画流しっぱなし
レノボThinkPad X1 Carbon | 5:20(実測値) |
---|---|
HP Dragonfly | 7:57(実測値) |
HP Dragonflyのバッテリーもちはとても良かったです。
ディスプレイ解像度をあえて1920×1280までにしていることなどで、バッテリー容量を抑えつつも長時間のバッテリー駆動を可能にしているのだと思います。
バッテリー駆動のまま長く使うことも全く問題ない性能です。
レノボThinkPad X1 Carbonも、悪くはないですがDragonflyのほうが優秀ですね。
価格はレノボThinkPad X1 Carbon が安い
レノボThinkPad X1 Carbonは、ThinkPadのフラッグシップ機ながら、セール時は比較的安い価格で購入できます。
- Intel Core i5-1335U
- SSD 256GB
- 14インチ WUXGA液晶 (1920 x 1200) IPS
上記はベース構成ですが、セール時は18.37万と、フラッグシップ機にしては比較的安い価格で購入できます。
ただ上記はセール時の価格で、通常時は20.5万円の価格になります。
HP Dragonflyは、ThinkPadベース構成と同様の構成で21.42万、SSD512GBにすると22.52万と、ThinkPad X1 Carbonと比較すると少し高いです。
セールでない場合で、大体1万円弱程度高くなります。
ただHPの法人モデルは、法人での購入の場合割引きが効くので、法人購入の場合は価格差は縮まります。
レノボThinkPad X1 CarbonとHP Dragonflyの用途ごとおすすめ・比較まとめ
レノボThinkPad X1 CarbonとHP Dragonflyを用途ごとにまとめた結果が以下となります。
ただ両機種ともコンセプトはほぼ同じで、基本は持ち運びでのビジネス用途におすすめの機種となります。
比較項目 | X1 Carbon | HP Dragonfly |
Web閲覧 | 〇 | 〇 |
文書作成 | 〇 | 〇 |
SNS・ブログ | 〇 | 〇 |
画像・写真編集 | 〇 | 〇 |
動画編集 | ×~△ | ×~△ |
ゲーム | ×~△ | ×~△ |
持ち運び | △~〇 | 〇 |
コスパ | ×~△ | ×~△ |
Web閲覧や画像編集は両機種ともOK
動画編集やゲームは両機種とも向いてはいない
文書作成やSNS・ブログは両機種ともキーボードが良いのでおすすめ
持ち運び用途ならHP Dragonflyが重量1kg未満でおすすめ
コスパはThinkPad X1 Carbonが若干有利
ディスプレイの性能や見やすさは大差なし
上記が用途別の選び方おすすめまとめとなります。
コスパはThinkPad X1 Carbonが少し上回っていますが、HP Dragonflyは画面比率3:2と縦に長くて事務作業がやりやすく、かつ991gと軽いことがメリットです。
レノボThinkPad X1 Carbonは、ビジネスモバイルとして有名な機種ですが、HP Dragonflyも今回実機レビューしていてとても優秀な機種だと感じました。
縦に長い画面、991gの軽さ、キーボード、バッテリー持ちなど、ビジネスモバイルとして、とてもバランスよく仕上がっています。
そのためレノボThinkPad X1 Carbonを検討している方は、HP Dragonflyも検討してみると良いでしょう。
HP Dragonfly G4
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