2022年に発売されたLenovo ThinkPad Z13をレノボよりお借りすることができましたので、レビュー記事を書きます。
レビュー機のスペックは以下の通りでした。
- AMD Ryzen 7 PRO 6860Z
- メモリ16GB
- SSD 512GB
- 有機ELディスプレイ
ThinkPadシリーズはIBMがもともと開発・製造していた伝統のある機種で、今はレノボが開発製造を行っています。
ThinkPadシリーズの特徴は以下の通りです。
- キーボードが良い
- トラックポイントあり
- 伝統の品質と耐久性
ThinkPadはキーボードが秀悦な素晴らしい出来なので、特にタイピング重視の方におすすめできます。
ThinkPad Z13という名前は、若い世代のいわゆるZ世代の方向けへのThinkPad、という意味合いがあるようです。
ぱっと外観を見た感じ、これがThinkPad?というようなデザインで、私はすごく気に入りました!
実機を使ってみた感想としては以下です。
- 思わず欲しくなるデザイン
- キーボードの良さは引き継がれているがすこし浅い
- 予想していたよりもずっと良い
- ただ価格がもう少し安ければよかった
以下に、どうしてそう思ったのか、実機レビューをした結果を詳しく紹介していきます。
Lenovo ThinkPad Z13 スペックと価格
Lenovo ThinkPad Z13
OS | Windows11 Home(64bit) |
CPU | AMD Ryzen5 PRO 6650U, Ryzen7 PRO 6860Z |
メモリ | 16~32GB |
ストレージ | 512 GB SSD M.2 2242 PCIe-NVMe Gen4 TLC OPAL対応 |
液晶(タッチなし) | 13.3″ WUXGA液晶 (1920 x 1200) IPS, 光沢なし, マルチタッチ非対応, 100%sRGB, 400 nit, 省電力 |
液晶(タッチあり) | 13.3″ WUXGA液晶 (1920 x 1200) IPS, 反射防止/汚れ防止, マルチタッチパネル, 100%sRGB, 400 nit, 省電力 |
液晶(有機EL) | 13.3″ WQXGA+ OLED(有機ELディスプレイ) (2880 x 1800) 反射防止/汚れ防止, マルチタッチパネル, 100%DCI-P3, 400 nit |
重量 | 約1.19kg~ |
インターフェイス | USB 4 (Thunderbolt4 対応) x 2 マイクロフォン/ヘッドフォン・コンボ・ジャック |
ワイヤレスLAN | Wi-Fi 6E対応 (IEEE802.11ax/ac/a/b/g/n準拠) |
Bluetooth | v5.2 |
オーディオ | Dolby Audio™, Dolby Voice, 2mic+2スピーカー |
カメラ | インカメラ: FHD 1080p RGB+IR Hybrid Webカメラ、電子式プライバシーシャッター) |
サイズ | 約 294.4 x 199.6 x 13.99mm |
バッテリー | 固定式 3セル リチウムイオンポリマーバッテリー 51.5Whr 最大22.8時間 |
価格 | 19万円台〜 |
お借りしたレビュー機はRyzen 7 PRO 6860Z、有機ELディスプレイのトップグレードでした。
価格と納期
価格は19万円台~からと安くはないです。
ただ、ThinkPadは2022年になってから、結構値上がりしており、同じ13インチのX13でも18万円台~となっているので、この機種が高いというほどではないです。
納期は1~2週間なので、早めだと思います。
個人的には最安19万円台の構成で、十分と感じますし、私が買うなら19万円台のモデルにすると思います。
初期導入OSがWindows11 Homeになっているあたり、個人向けの用途に重きを置いているのかなと感じます。
Lenovo ThinkPad Z13の外観と機能
外観・デザイン・質感
アーティックグレーという色で、とても綺麗なシルバーです。Macにも近いものを感じますかね?
ThinkPad = 黒というイメージを払拭するカラーで、とても良いです。
うーむ見れば見るほど、ThinkPadという感じはあまりないですね~。このデザインなら、プライベート用途でもいいんじゃないかと思います。
個人的には、いつもの真っ黒ThinkPadよりもこっちのほうが好みですね。
横からの写真です。
デザインは新しいThinkPadという印象があり、とても良いと思います。
重量
メーカー公称の重量は1.19kg~です。実測値は1234gとほぼ同じです。
アダプターは出力65Wで、それなりに大きいです。重量は以下の通りです。
本体実測値 | 1234g |
---|---|
アダプター | 312g |
十分に持ち運べる重量です。
持ち運びも考慮するなら、電源アダプターはUSB Type-C対応の軽量でコンパクトなものを買ってしまったほうがよいと思います。私も購入しています。
ディスプレイ
ディスプレイは、OLED(有機ELディスプレイ) (2880 x 1800) 反射防止/汚れ防止, マルチタッチパネル, 100%DCI-P3, 400 nitというスペックのディスプレイです。
13.3インチとモバイルサイズの大きさですが、画面比率16:10なので作業がしやすくなっています。
上記写真は私が持っているHP ENVY(13インチ)との比較で、左がHP ENVYです。
HP ENVYは輝度400nit、sRGB約100%のIPS液晶で、十二分に綺麗なディスプレイですが、ThinkPad Z13はそれよりもさらに良いです。
ここはさすが有機ELという綺麗さです。
液晶は以下3種類から選ぶことができます。
- IPS液晶(1920 x 1200) 非光沢 マルチタッチ非対応
- IPS液晶(1920 x 1200) 光沢 マルチタッチ対応
- 有機EL(OLED) (2880 x 1800) マルチタッチ対応
個人的には、上記①で十分、というスペックかなと思います。
解像度も1920×1200のほうが、バッテリー持ちは良いです。
ディスプレイの品質にはこだわりたい、という方は、③の有機ELモデルを選ぶとよいでしょう。
- OLED(有機ELディスプレイ) (2880 x 1800) 反射防止/汚れ防止, マルチタッチパネル, 100%DCI-P3, 400 nitと超ハイスペック
- 画面比率16:10で作業しやすい
キーボード
理想的なキー配置のキーボードです。
13インチサイズで、この理想的なキーボード配列は素晴らしいです。
キーが本体の端から端までほぼスキマなく配置されており、ENTERキーやbackspaceキーも十分な大きさがあるので、とても打ちやすいキーボードです。
またThinkPadシリーズは、左のCtrlキーが左端にないのが伝統ですが、このZ13は、しっかりと左端にあるのも、ポイント高いです。
あと気になるのは、マウスパッドにクリックキーがないことでしょうか。
ThinkPadシリーズには、クリックキーがかならず配置されているのですがZ13にはないようです。
そのため、トラックポイントとクリックキーのみで操作している、という方には違和感があるかもしれません。
キーピッチは1.9mm、キーストローク は約1.35mm です。よく見ると、キーの真ん中あたりが少しへこんでおり、打ちやすくしています。
ThinkPadの最大の美点がこのキーボードの打ちやすさです。
Z13も、もちろん打ちやすいのですが、キーストロークが他機種と比較して、少し浅いように感じました。
私が使っているHP ENVYと同じくらいのキーストロークで、ThinkPadシリーズの深めのキーストロークが好きな方には違和感があるかもしれません。
私個人的には、HP ENVYの浅めのキーストロークに慣れているので、とても打ちやすく感じました。
キーボードバックライトも搭載しており、暗い場所での作業も苦になりません。
- キーボード配置は理想的
- キーストロークはやや浅め
- 指紋認証あり
- キーボードバックライト搭載
インターフェイス
左側面のインターフェイスは、
- USB 4 Type-C(給電/映像出力にも対応)
となります。
右側面のインターフェイスが、奥から順番に
- USB 4 Type-C(給電/映像出力にも対応)
- 電源ボタン
- マイクロホン/ヘッドホン・コンボ・ジャック
となります。
インターフェイスは相当に削っている印象で、マウス、キーボードなどを使う場合はBluetoothが必須と思います。
また地味な不満として、電源ボタンが少し押しづらい・・・と感じます。
バッテリー駆動時間のチェック
レビュー機のバッテリーは51.5Whrと、やや多めです。
以下の条件にてバッテリー駆動時間のチェックを行いました。
- 輝度MAX
- youtube動画流しっぱなし
メーカー公称時間 | 最大22.8時間(有機ELモデルではないと思います) |
---|---|
残量0%まで | 3時間45分 |
バッテリーの持ちはあまり長くはありませんでした。
有機ELなので、最大輝度、解像度2Kのままで使うと、バッテリー駆動時間は短くなります。
輝度を落とすか、バッテリー駆動時間を気にするならばIPS液晶のモデルにするとよいと思います。
WEBカメラ
FHD 1080p RGB+IR Hybrid Webカメラ、電子式プライバシーシャッター)となります。
電子式プライバシーシャッターなので、F9ボタンでオンオフを切り替えられます。
またFHD解像度にも対応しています。
スピーカー
背面にスピーカーが搭載されています。Dolby Audio™, Dolby Voice, 2mic+2スピーカーです。
スピーカーの音質はまあまあ、HP ENVY x360 13-ayが10点とすると8~9点くらいです。
完全なる主観ですみません(^^;
HP ENVYのほうが若干音が良いかな?と感じます。HP ENVYは13インチにもかかわらずすごく音が良いので、それには少し負けると感じました。
無線速度のテスト
自宅のWiFiは、11ac(Wi-Fi5)で5.0GHzを使用していますが、同じ部屋だと570Mbps速度が出ており、非常に高速です。
機種 | 無線速度 |
ThinkPad Z13 | 570Mbps |
HP ENVY x360 13 | 570Mbps |
HP ENVYでも同様のテストを実施しており、高速だと感じましたが、同じくらい高速です。
起動時間チェック
1回目 | 20.04秒 |
---|---|
2回目 | 20.04秒 |
3回目 | 19.81秒 |
起動時間はあまり早くないです。
最近のノートパソコンは起動が凄く速く、大抵10秒以内に起動するので、ちょっと遅いなと感じてしまいました。
ThinkPadは、E15のレビューでも感じましたが、おそらくThinkPad独自制御?により、起動に時間がかかる傾向にあるようです。
Lenovo ThinkPad Z13 インテルの内部性能・処理速度
パソコン処理性能を計測する上でメジャーな、以下のベンチマークソフトを使って計測した結果を紹介していきます。
- PassMark
- CineBench R23
- PCMARK10
- Crystal DiskMark(ディスク速度)
また、ゲーミング性能についても、これもメジャーな以下のベンチマークソフトを使って計測します。
- ドラクエⅩ(軽量級3D)
- FF14(中量級3D)
- FF15(重量級3D)
- 3DMark
動画編集性能については、動画編集ソフトDavinci ResolveでフルHDのyoutube動画書き出し時間を計測しました。
- Davinci Resolveでのyoutube動画書き出し
電源モードを最適なパフォーマンスにして、計測しています。
CPU性能めやす
CPU性能を測るベンチマークとしては最も有名なPassMarkスコアについて、ノートパソコンによく搭載される主要なCPUのスコアを紹介します。
CPU | PassMarkスコア |
Core i7-12700H | 27020 |
Ryzen 7 6800H | 23797 |
Ryzen 7 6800U | 20727 |
Ryzen 7 5800U | 18837 |
Ryzen 7 5825U | 18386 |
Ryzen 5 7530U | 17704 |
Core i7-1260P | 17203 |
Core i5-1240P | 17345 |
Ryzen 7 5700U | 15747 |
Ryzen 5 5600U | 15000 |
Ryzen 5 5625U | 15000 |
Core i5-1235U | 13865 |
Ryzen 5 5500U | 13348 |
Core i7-1165G7 | 10681 |
Core i5-1135G7 | 10298 |
Ryzen 3 5300U | 10000 |
Core i3-1115G4 | 6610 |
Intel Celeron 7305 | 2665 |
事務作業でブラウザをたくさん立ち上げ、かつ重いアプリを複数立ち上げたまま快適に使うのであれば、Ryzen3 5300Uのスコア10000以上あると、重作業でも十分快適に使えます。
後述しますがAMD Ryzen 7 6860Zのスコアは、Ryzen 7 6800H並みであったので、極めて高いパフォーマンスです。
PassMark
電源接続時
バッテリー駆動時
マルチスレッドスコアで24011と、極めて高いスコア結果となりました。
このスコアは、Ryzen 7 6800Hとほぼ同等で、素晴らしいスコアです。
バッテリー駆動時は17975と、落ち幅はそれなりにありましたがそれでも十分なスコアです。
バッテリー駆動時の落ち幅は、CPUの特性というよりは、機種の調整次第によるところが大きいと感じており、ThinkPadを何台かレビューしましたがThinkPadはバッテリー駆動時の落ち幅がやや大きいです。
おそらくバッテリー駆動時間を優先してパフォーマンスを落としているのだと思います。
マルチ/シングル | 電源接続 | バッテリー駆動 |
マルチスレッド | 24011 | 17975(74.8%) |
シングルスレッド | 3428 | 2880(84.0%) |
Intel最新世代のCore i7-1260P、Ryzen 7 6800Uおよび、2021年主流だった、Ryzen 7 5800U、Intel Core i7-1165G7と比較します。
CPU | マルチ | シングル |
Ryzen 7 6800H | 25955 | 3458 |
Ryzen 7 6860Z | 24011 | 3428 |
Ryzen 7 6800U | 21461 | 3459 |
Core i7-1260P | 20778 | 3713 |
Ryzen 7 5800U | 18644 | 3108 |
Ryzen 5 5625U | 16850 | 3179 |
Core i5-1235U | 13575 | 3448 |
Core i7-1165G7 | 11005 | 3142 |
Ryzen 7 6800Hに迫るパフォーマンスがあります。
CineBench R23
マルチコアスコア:10231
シングルコアスコア:1505
マルチコアスコア・シングルコアスコアともに、高い数値です。
ただPassMarkで計測した値からすると、少し劣ると感じました。
またなぜか、CineBenchを計測し終わった後、本体の裏側・上側あたりがかなり熱くなりました。
電源設定を「最適なパフォーマンス」に設定して計測したので、パフォーマンスを発揮できる分、本体が熱くなってしまうのかもしれません。
Intel Core i7-1260P、Ryzen 7 6800Uおよび、2021年主流だった、Ryzen 7 5800U、Intel Core i7-1165G7と比較します。
CPU | マルチコア | シングルコア |
Ryzen 7 6800H | 13505 | 1481 |
Ryzen 7 6800U | 11620 | 1481 |
Ryzen 7 6860Z | 10231 | 1505 |
Core i7-1260P | 9018 | 1799 |
Ryzen 7 5800U | 9276 | 1436 |
Ryzen 5 5625U | 7944 | 1284 |
Core i5-1235U | 6167 | 1504 |
Core i7-1165G7 | 4122 | 1383 |
こちらもPassMarkと同じ傾向です。普段使いには十二分な性能です。
PCMARK10
PCMARK10は、実際のアプリケーションを使用したベンチマークソフトで、実際にパソコンを使った時の作業快適性を計測するのに適しているといわれているベンチマークです。
測定結果は以下の通りです。
〇トータルスコア:6277
〇Essentials:10013(快適めやす4100)
- App Start-up Score(アプリ起動):13843
- Video Conferencing Score(Web会議):8678
- Web Browsing Score(Web閲覧):8357
Essentialsはパソコン基本性能の測定結果です。
快適めやすは4100のところ10013なので、極めて高い数値です。実際に使ってみてもレスポンスは素晴らしいです。
私が普段使っているRyzen 7 5800Uも十分レスポンスが早いですが、それよりも一段上のレスポンスの良さを感じます。
〇Productivity:8577(快適めやす4500)
- Spreadsheets Score(表計算):10968
- Writing Score(文書作成):6708
ProductivityはOfficeなどビジネス系アプリの速度で、これも高いスコアです。
〇Digital Contents Creation:7815
- Photo Editing Score(画像編集):13030
- Rendering and Visualization Score(3Dレンダリング):8065
- Video Editing Score(動画編集):4543
Digital Contents Creationは画像編集や動画編集などの性能を表すスコアです。こちらも高いスコアで、特に画像編集のスコアは13030と極めて高いです。
Intel Core i7-1260Pを搭載したYoga 770iと比較してみます。
ThinkPad Z13:AMD Ryzen 7 PRO 6860Z
Yoga 770i:Intel Core i7-1260P
計測内容 | Z13 | 770i |
トータル | 6277 | 5380 |
App Start-up Score(アプリ起動) | 13843 | 10233 |
Video Conferencing Score(Web会議) | 8678 | 7927 |
Web Browsing Score(Web閲覧) | 8357 | 9263 |
Spreadsheets Score(表計算) | 10968 | 7148 |
Writing Score(文書作成) | 6708 | 7935 |
Photo Editing Score(画像編集) | 13030 | 10689 |
Rendering and Visualization Score(レンダリング) | 8065 | 4598 |
Video Editing Score(動画編集) | 4543 | 4784 |
2022年のハイパフォーマンスの代表格Intel Core i7-1260Pと比較しても、まったく引けを取らない、むしろ勝っているパフォーマンスを発揮しています。
とくにアプリ起動、画像編集のスコアが高いです。
実際に使っていてもレスポンスは、私が使っているHP ENVY(Ryzen 7 5800U)より体感できるレベルで1段階上です。とても快適です。
Crystal DiskMark
シーケンシャルリードが3000を超えており、十分な速度です。
HP ENVYも高速でしたが、HP ENVYは3500だったので、それよりは若干低い数字でしたが十分でしょう。
ドラクエⅩベンチマーク
極めて高いスコアです。
FF14 暁のフィナーレベンチマーク
ノートPC標準品質で、快適のスコアが出ました。内蔵グラフィックとしては非常に高いスコアです。
FF15 ベンチマーク
標準品質で、普通のスコアが出ました。内蔵グラフィックとしては、この重量級FF15が普通に動くのはすごいと思います。
3DMark ベンチマーク
Fire Strikeのスコアは7202でした。
Fire Strikeのスコア目安は以下の通りです。
グラフィックボード | 3DMark Fire Strike |
GeForce RTX 3080 Ti | 38323 |
GeForce RTX 3080 | 36176 |
GeForce RTX 3060 | 20764 |
GeForce RTX 3050 Ti | 14911 |
GeForce GTX 1650 | 9047 |
AMD Ryzen 7 PRO 6860Z(CPU内蔵) | 7202 |
AMD Ryzen 7 6800U(CPU内蔵) | 6666 |
Intel Core i7-1260P(CPU内蔵) | 5010 |
Intel Core i7-1165G7(CPU内蔵) | 4200 |
AMD Ryzen 5 5625U(CPU内蔵) | 3360 |
AMD Ryzen 7 5800U(CPU内蔵) | 3276 |
めやすとしてはGeForce GTX 1650がエントリー向けグラフィックボードで、当マシンはそこまでは及ばないものの、少し劣るくらいのスコアを叩き出しています。
これはすごいことで、重い3Dゲーム以外は大体できてしまうのでは、というくらいのスペックを持っています。
どの程度までのゲームが遊べるかは、以下の記事に詳しくまとめていますので参考にしてみてください。
Night Raidのスコアは29908でした。極めて高いスコアです。
デュアルチャネルのIdeaPad Slim 570のAMD Ryzen 5 5625Uは14539でしたので、倍くらいのスコアをたたき出しています。
Davinci Resolveでのyoutube動画書き出し時間
動画編集ソフトDavinci Resolveで、4分のフルHDのyoutube動画書き出し時間にかかった時間を計測しました。
CPU | 時間 |
AMD Ryzen 7 6800H+GeForce RTX 3050 Ti | 48秒 |
AMD Ryzen 7 6860Z | 1分05秒 |
AMD Ryzen 7 6800U | 1分18秒 |
Intel Core i7-1260P | 1分28秒 |
AMD Ryzen 7 5800U | 1分56秒 |
AMD Ryzen 5 5625U | 1分58秒 |
Intel Core i5-1235U | 2分17秒 |
結果はAMD Ryzen 7 6800Uよりも上の計測結果となりました。
CPU単体の時間としては極めて速く、動画編集も十分にこなせる性能があります。
排熱性能と静粛性について
CPU負荷をツールでかけてみて、CPU温度と本体の温度、静粛性をチェックしてみました。
負荷をかける前の状態です。
負荷をかけた時の状態です。
上記が測定結果ですが、負荷をかけるとCPU温度が上がり、95℃強まで上がりました。その後80℃台で推移します。
この間、CineBenchの計測でも感じましたが、本体、特にキーボード上側はかなり熱くなります。おそらく45~50℃くらいはあるんじゃないか?という熱さでした。
これは、最適なパフォーマンスに設定しているからかもしれません。
また、負荷をかけた時の音についてですが、よくよく聞くと「サー・・」という音が聞こえますが、さほど気になりません。
アプリで計測したところ40db強程度でした。
小さい声、事務室が50db程度となるので、気になるレベルの音量ではありません。静かな図書館で重作業していると多少は気になるかな?レベルの音です。
Lenovo ThinkPad Z13のレビュー評価まとめ
評価まとめ
各作業のレビュー結果は以下の通りです。
Web閲覧 | ◎(とても快適) |
---|---|
Office系事務作業 | ◎(とても快適) |
動画鑑賞 | ◎(とても快適) |
Web会議 | ◎(とても快適) |
プログラミング | ◎(とても快適) |
画像編集 | ◎(とても快適) |
動画編集 | 〇(動画編集もこなせる) |
ゲーム | △(重い3DゲームでなければOK) |
ノートパソコン自体の質感、デザイン、耐久性、キーボード、持ち運びやすさ、コスパなどのレビュー結果は以下の通りです。
質感 | ○(良い) |
---|---|
キーボード | ◎(とても良い) |
インターフェイス | △(少ない) |
デザイン | 〇(新しいThinkPadデザイン、良い) |
耐久性 | ◎(MIL基準準拠) |
バッテリー | △(有機ELはバッテリー駆動時間が短い) |
持ち運び | 〇(モバイルとしては普通) |
コスパ | △(やや高い) |
この新しいThinkPadデザインをどうとらえるか、が評価の分かれ目になると思います。
私はこのデザインが気に入りました。
またキーボードも、キーストロークは浅めですが十分に打ちやすいキーボードです。
Lenovo ThinkPad Z13の良い点
- キーボードが良くトラックポイントも踏襲
- デザインが新しくて良い
- 伝統の品質と耐久性
- AMD Ryzen 7 6860Zの高いパフォーマンス
ThinkPadの伝統的な良さをある程度引継ぎつつ、デザインを新しくしたという印象です。
またRyzen 7 6860Zのパフォーマンスは極めて高いです。
Ryzen 7 6800H並みの性能があります。
Lenovo ThinkPad Z13の惜しい点
- 価格が高め
- インターフェイスが少ない
- 浅めのキーストロークは好みが分かれる
- タッチパッドにクリックボタンなし
- パフォーマンスを最大に引き出すと熱くなる
一番気になるのは、価格が高めというところですかね・・これについては、総括で後述します。
このノートパソコンを購入するのに向く方
- キーボードの良いモバイルノートが欲しい方
- ThinkPadに興味があるがデザインが気に入らなかった方
キーボードの良いモバイルノートが欲しい方、ThinkPadの今までのデザインが気に入らなかった方には、当機種はおすすめできると思います。
Lenovo ThinkPad Z13の個人的感想。思っていたよりずっと良いが、少し高い
実際に実機を触る前までは、ThinkPadなのに随分と変えてきているので、大丈夫か・・・?と思っていました。
ただ実際に実機を触ってみると、キーボードの良さなどは受け継がれており、かつデザインもよかったので、個人的には想像していたよりもずっと良いな、と感じました。
個人的には、私が使っているHP ENVY x360 13-ayにも似たようなデザイン、質感の良さを感じました。
ただ・・・気になるのは、価格ですね。
レビュー記事を書いている時点で、最安構成で19.2万~という価格設定になっており、やはり、少し高いと感じます。
なぜならば、私が個人的に近いものを感じた、HP ENVY x360 13-bfは、有機EL + メモリ16GB + Intel Core i7で、14.48万(2023年2月現在)で購入できてしまうのですよね。
申し訳ないですが、この価格差ならばHP ENVYのほうを買ってしまうかな、と思ってしまいます。HP ENVYのほうが2 in 1なのでやや重いんですけどね。
ThinkPadはコストもかかっていると思うので難しいと思いますが、14~15万円くらいからの価格設定にしてもらえると、魅力が一気に増すんじゃないかなと思います。
Lenovo ThinkPad Z13
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