ノートパソコンメーカーレノボは、世界シェアNo.1のメーカーで、世界でもっともパソコンが売れているメーカーとなります。
ただ、中国メーカーのためか、日本での評判が良いとは言えず、動画でレノボをおすすめすると、ほぼ必ず、安全性に関して心配するコメントがつきます(汗)
また、ネットでの検索ワードでも、「レノボ 買ってはいけない」というように、「レノボ」で検索すると「買ってはいけない」というキーワードが候補として一番手に上がってきます(汗)
私の結論としては
- レノボのパソコンは買っても良い、むしろ推奨
- ※ただし国防や国家機密に関わる仕事をしている場合を除く
と考えています。
実際私自身、レノボのYogaという機種を使っていますので、自らの使用経験などをもとに、理由を解説します。

レノボが買ってはいけないと言われてしまう理由

レノボはなぜ、買ってはいけない、と言われてしまうのか?
インターネット上の意見を確認するに、最も大きな理由は以下です、
セキュリティのリスクにより情報を抜き取られるのではないかという不安
なぜセキュリティリスクが言われてしまっているのか?理由を説明します。
Superfishアドウェア問題(2015年)
2015年、レノボの一部ノートPCに「Superfish」というアドウェアがプリインストールされていることが発覚しました。
このソフトウェアは、ユーザーのSSL通信を傍受し、広告を表示するために暗号化された通信を解読する機能を持っていました。
さらに、Superfish自体に脆弱性があり、攻撃者が中間者攻撃を行うリスクが指摘されました。
この問題により、ユーザーのプライバシーやセキュリティが脅かされる可能性があり、レノボは公式に謝罪し、Superfishのプリインストールを中止しました。
また、同ソフトウェアを削除するための手順を公開しました。
BIOSレベルのバックドア疑惑(2015年〜)
2015年、レノボ製PCのBIOSに「Lenovo Service Engine (LSE)」と呼ばれるプログラムが組み込まれていることが発覚しました。
これは、Windowsを再インストールしても強制的に特定のソフトウェアをダウンロード・インストールするというものでした。
一部の研究者は、この仕組みがマルウェアのように悪用される可能性があると指摘しました。
米国のセキュリティ機関もこの問題を取り上げ、一部の機関ではレノボ製PCの使用を制限する動きがありました。
レノボは2015年8月にBIOSのアップデートを提供し、この機能を無効化しました。
その後、米国連邦取引委員会(FTC)がレノボに対し「今後のセキュリティ対策の改善」を求める措置を取りました。
BIOSの脆弱性(2022年)
2022年、レノボの「IdeaPad」や「Legion」シリーズの一部モデルのBIOSに、特権の昇格などの脆弱性があることが明らかになりました。
この脆弱性により、攻撃者がローカルアクセスを通じて不正にコードを実行する可能性が指摘されました。レノボはこれに対応し、修正版のBIOSを提供しています。
米国政府・企業による使用制限(2018年〜)
2018年ごろから、米国政府機関や軍の一部でレノボPCの使用が制限されるようになりました。
これは、レノボが中国企業(中国の聯想集団)であり、中国政府と関係がある可能性が指摘されたためです。
米国だけでなく、オーストラリアやイギリスの政府機関でも、機密情報を扱うシステムでレノボ製PCを使用しない方針を取る動きがありました。
以下のセキュリティリスクがあると判断されているためです。
- レノボが中国政府の指示を受けてバックドアを仕込む可能性
- BIOSレベルの改ざんによるスパイ活動のリスク
- サプライチェーンを通じたハードウェアレベルの脆弱性
過去のこういったセキュリティリスクへの事例、および中国メーカーであることが拍車をかけて、「レノボのPCは情報を抜き取られる」という不安があるのだろうと言えます。
レノボのセキュリティリスクの現在の状況

レノボのセキュリティリスクについて現在の状況はどうか?について解説します。
バックドアの疑惑について決定的な証拠はなし
過去のセキュリティ問題を受けて、一部の人々は今でも「レノボは信用できない」と考えていますが、現在のレノボ製PCに明確なバックドアが仕込まれているという証拠は出ていません。
セキュリティ対策の強化
企業や政府機関向けのPC(特にThinkPadシリーズ)では、セキュリティを強化したモデルが提供されています。
MicrosoftやIntel、AMDと協力し、ファームウェアレベルでのセキュリティ対策を強化、
一部のモデルでは、BIOSの改ざんを防ぐ「Secure Boot」や、TPM(Trusted Platform Module)を標準搭載しています。
それでも一部の企業・政府機関は使用を控えている
レノボは上記のように、セキュリティリスクに対して都度、対応をしていますが、それでも一部の企業や政府機関は、使用を控えています。
これは、国家機密や国防に関わるような仕事をしている場合、どうしても情報流出のリスクを完全にゼロにはできないので仕方ないと言えます。
レノボのセキュリティリスクについて

「レノボは買ってはいけない」と噂されてしまう理由は、品質の問題ではなく、セキュリティリスクが不安材料としてあるのだろうと感じます。
この点に関する個人的な見解としては以下です。
- 個人での使用であれば気にすることはない
- 企業での使用であれば所属先・取引先のルールに従う
個人での使用であれば気にせず買っても良い

現時点で、レノボ製PCに明確なバックドアが仕込まれている証拠はありません。
特に個人用途では、通常のセキュリティ対策(Windows Update、ウイルス対策ソフト、不要なソフトの削除)をしていれば、問題なく使用できます。
上記で記載の通り、セキュリティリスクの心配については、万が一あったとしても国家レベルの話、ということになるので、個人がいちいち気にしても仕方がない、と感じます。
そもそも、個人用途のノートパソコンで情報を抜き取られていたとしても、そこに国家にとって重要な情報があるとは思えず意味がない、抜き取ったほうも使い道がないともいえます。
そのため、個人の使用であれば気にせず買っても良いでしょう。
企業での使用であれば所属先・取引先のルールに従う
企業や政府機関では、レノボ製PCの使用を制限する動きが一部続いています。
ThinkPadシリーズのようにセキュリティ強化されたモデルもありますが、国家レベルのリスクを考えると避ける企業もあります。
この場合、所属先・取引先のポリシーやセキュリティ要件に応じて、レノボのPCを使って良いかどうかを決めればよいでしょう。
特に国家機密や国防のデータを扱うならなおさら、慎重になったほうがよいでしょう。
国家機密情報や国防情報を扱うような企業や団体は、私が言うまでもなく、取引禁止のメーカーがルールで決まっているものと思います(汗)
ただ上記でも触れた通り、現時点で、レノボ製PCに明確なバックドアが仕込まれている証拠はありません。
そのためレノボを避けるべしという明確なルールやセキュリティポリシーがないのであれば、気にせず取り扱って全く問題ないでしょう。
自分自身が使っていても怪しいソフトが入っているという形跡はない
レノボのノートパソコンは、私自身数台購入して使っているのと、本業でThinkPad を使っています。
使っていて感じるのは、レノボPCだけ、何やら怪しいソフトが入っているとか、変な挙動をしているというのは全く感じません。
経験上からも、バックドアのようなソフトが仕込まれているというのは感じません。
セキュリティリスクは現時点で限りなくゼロに近いがゼロとは言い切れない
上記の情報や経験を踏まえて、レノボのノートパソコンを使うことによるセキュリティリスクは、限りなくゼロに近いというのが私個人の意見です。
ただ、個人レベルで気づかないような何かが仕込まれている可能性もゼロとは言えず、リスクを完全にゼロと言い切ることはできません。
ただ、こういった話は正直、レノボだけではなく、HPやDELL、Googleなどにも言える話ではないかと考えています。
そのあたりを踏まえて、最終的には自分自分で判断するのがよいでしょう。私は問題ないと判断しているのれ、レノボのノートパソコンを使っています。
レノボのメーカーサポート体制はどうか?

セキュリティリスクの次に、レノボは買っても大丈夫なのか?と言われる要因として、メーカーのサポート体制があると見受けられます。
私自身、レノボのノートパソコンを数台購入していますが初期不良などに当たったことがないので、サポートを使ったことはないですが、インターネットの評判をみていると以下の意見のようです。
良い評価
✅ 電話サポートの対応が丁寧
→ 問題が明確な場合、スムーズに解決できるとの声が多い。
✅ チャットサポートが便利
→ 公式サイトのAIチャットが基本的な問題をすぐに解決できる。
✅ 保証や修理対応が迅速(プレミアサポートの場合)
→ 法人向けの「プレミアサポート」では、対応が早く満足度が高い。
悪い評価
❌ オペレーターの対応にばらつきがある
→ オペレーターによって対応の質が異なり、技術的な質問に対して知識不足を感じることがある。
❌ 修理対応に時間がかかることがある
→ 標準保証では修理期間が1~2週間かかることがあり、不満の声も。
❌ チャットサポートが機械的な対応
→ AIチャットでは解決しないケースもあり、結局電話で問い合わせることになることもある。
上記のような評価で、サポートに対しての評価は、悪くはない、標準サポートであれば中程度であると感じました。
そもそもの話ですが、購入してすぐにサポートに問い合わせなければならないような不具合は、自分が実際に購入していても、まずないです。
また、レノボのパソコンを数年使っていても、すぐに壊れてしまったみたいなこともなく、むしろ長く快適に使えているなという印象です。
そのため、サポートの質についても、中国メーカーだからと言ってさほど気にすることはないと言えます。
レノボは買っても良い、むしろ推奨

レノボの特徴についてざっと説明しますと、レノボは中国のパソコンメーカーで、NECと富士通のノートパソコン事業は、レノボグループとなっています。
レノボのノートパソコンといえば上記写真のThinkPadが有名です。
ThinkPadはもともとIBMが開発・製造していたノートパソコンですが、レノボがIBMのPC事業を買収し、今はレノボブランドとなっています。
レノボはパソコンのシェアが世界トップで、約23%強のシェアがあります。世界で最もパソコンが売れているメーカーということです。
レノボのノートパソコンの特徴としては以下となります。
- 他メーカーよりも価格が安い
- 品質が良い
- 機種の種類やカスタマイズの幅が豊富
そのため、ノートパソコンを購入するのに、レノボのノートパソコンを検討しないのは損、とまで言えます。
上述のセキュリティに関する心配のためか、レノボを無条件で避ける方が多いと感じますが、中国メーカーが絶対NGなどでなければ、購入の検討に加えたほうがよいメーカーです。
他メーカーより価格が安い
レノボの特徴として、似たようなスペックであればレノボのほうが、他メーカーよりも価格が安い、性能が良いことが多いということです。
そのため、ノートパソコンが欲しくて探していると、結局はレノボが一番スペックが良い、もしくは安いということがほとんどです。
具体例を実際の機種より説明します。
レノボIdeaPad Slim 3 Gen 10(16型 AMD):16インチのスタンダードノートPCで8.48万
OS | Windows11 Home(64bit) |
CPU(AMD) | AMD Ryzen™ 5 7535HS, Ryzen™ 7 7735HS |
メモリ | 16 GB DDR5-4800MT/s(8 GB SODIMM + 8 GB オンボード) |
ストレージ | 512GB~1TB SSD M.2 2242 PCIe-NVMe Gen4 QLC |
液晶(IPS) | 16インチ WUXGA液晶 (1920 x 1200) IPS, 光沢なし, マルチタッチ非対応, 45%NTSC, 300 nit, 60Hz |
重量 | 約 1.68kg |
サイズ | 約 360.0×251.0x16.9mm(最薄部) |
バッテリー | 50Whr 動画再生時 約 8.4 時間・アイドル時 約 14.6 時間 |
価格 | 8.48万円~ |
レノボの16インチで据え置き用途のスタンダードなノートパソコンです。
CPUはAMD Ryzen 5、メモリは16GB、SSDは512GBと、快適に4年は使える性能を十分確保しています。
ここ1年で、物価高と円安により、パソコンの価格がかなり上がってしまったのですがこの機種は8.48万と安いです。
HP Pavilion 16-af:9.99万
OS | Windows11 Home(64bit) |
CPU | インテル® Core™ Ultra 7 プロセッサー155U, Core™ Ultra 5 プロセッサー125U |
メモリ | 16GB |
ストレージ | 512 GB SSD |
液晶 | 16.0インチ・WUXGA・IPSタッチディスプレイ (1920×1200 / 16:10 / 300nit) |
カメラ | HP True Vision 1080p フルHD IR カメラ (約207万画素) |
重量 | 約 1.79kg |
サイズ | 約 357 × 254 × 17.9 (最薄部) ー18.6 (最厚部) mm |
バッテリー | 最大 11時間、59Whr |
価格 | 10万円台~ |
こちらはHPの16インチスタンダードノートパソコンです。
性能、スペックは、さきほど紹介のレノボIdeaPad Slim 3 Gen10(16型AMD)と、ほぼ同じと言って良い機種です。
こちらの機種は9.99万円で、レノボIdeaPad Slim 3 Gen10(16型AMD)と比較すると約1.5万の差があります。
このように、レノボの機種は同じスペックであれば安いことが多いので、レノボはとてもおすすめです。
世界シェアトップ3のPCメーカーの比較でもレノボが最もおすすめ

主要ノートパソコンメーカーであるレノボ・HP・DELLについて、価格や納期などの評価項目を比較した結果は以下の通りです。
レノボ・HP・DELLの3社は、パソコンの世界シェアトップ3のメーカーです。
比較対象 | DELL | HP | レノボ |
機種の種類 | 〇 | 〇 | ◎ |
価格 | ◎ | 〇 | ◎ |
納期 | ◎ | △ | 〇 |
品質 | 〇 | 〇 | 〇 |
デザイン | △ | ◎ | 〇 |
直販サイトの見やすさ | △ | ◎ | 〇 |
- レノボ:価格・機種の種類
- DELL:価格・納期
- HP:デザイン・直販サイトの見やすさ
が優れています。
レノボは価格の安さ、機種のラインナップの豊富さが最も優れています。
また品質や納期も全く問題ないため、現時点でノートパソコンを購入するとしたら最もおすすめなのはレノボです。
HPは、レノボとは少し違った特長を持つ機種がラインナップされていることがあります。またデザインも良いです。
レノボでしっくりくる機種がなければ、HPも見てみましょう。
まとめ:レノボは買っても良い、むしろ推奨

まとめになりますが、レノボは買っても良い、むしろ個人用であればそのコスパの良さから、積極的に検討に加えるべき、というのが私の個人的な意見になります。
- セキュリティリスクは現時点でレノボへの明確な証拠はなし
- 価格が安くコスパが全メーカーで最も良い
- 品質や納期も良い
上記理由のためです。
セキュリティや中国メーカーに対する考え方は、各々、考え方があると思いますのでどうしても避けたい方は無理には買わず、HPやDELLを検討すればよいでしょう。
レノボでノートパソコンを購入する際のおすすめの機種を2台、紹介します。
予算10万で完璧な性能と品質:レノボIdeaPad Slim 5 Gen10(14型AMD)
OS | Windows11 Home(64bit) |
CPU(Intel) | インテル® Core™ i5-13420H、インテル® Core™ i7-13620H |
CPU(AMD) | AMD Ryzen™ 5 8645HS, Ryzen™ 7 8845HS |
メモリ | 16 GB DDR5-5600MHz (SODIMM)(2 x 8 GB) |
ストレージ | 512 GB SSD M.2 2242 PCIe-NVMe Gen4 TLC |
液晶(IPS) | 14インチ WUXGA OLED(有機ELディスプレイ) (1920 x 1200) 光沢あり, マルチタッチ非対応, HDR500, 100%DCI-P3, 400 nit, 60Hz, ブルーライト軽減パネル |
重量 | 約 1.39kg |
サイズ | 約 313.4×222.0x16.9mm(最薄部) |
バッテリー | 60Whr 動画再生時 約 9.2 時間・アイドル時 約 14.5 時間 |
価格 | 9万円台~ |
Intel版は2024年12月に、AMD版は2025年1月に発売されました。
AMD AMD Ryzen 5 8645HSの性能はよく、普段使いにはもちろんクリエイティブワークもある程度できるくらいの性能です。また有機ELディスプレイを搭載し9.98万円と安いです。
この機種の特徴としては
- すべての品質が80点以上。ミドルハイ(中の上)としてコスパ最強
と言えます。価格が10万円以下と安いのにもかかわらず、ほぼすべての品質が80点以上で総合力とコスパが素晴らしいです。
また性能も良く、事務作業用途はもちろん、ある程度のクリエイティブワークもこなせるくらいの性能があります。ディスプレイも有機ELで綺麗です。
重さも1.4kgと持ち運びもでき、米軍調達基準のMIL-STD-810H 認定も受けており耐久性も良いという、とにかく万能で、据え置きと持ち運び両方に対応できます。
今時点で価格と品質を考えると最もおすすめの機種です。
AMDのほうが性能が高くてコスパが良く、おすすめです。
レビュー記事を書いているので参考にしてみてください。

Lenovo Yoga Pro 7i Gen10(14型Intel):クリエイター向けとして完璧な性能かつ安い
OS | Windows 11 Home |
CPU | インテル® Core™ Ultra 7 255H, インテル® Core™ Ultra 9 285H |
メモリ | 32 GB LPDDR5X-8533MT/s (オンボード) |
ディスプレイ | 14.5インチ 3K OLED(有機ELディスプレイ) (3000 x 1872) 汚れ防止, マルチタッチパネル, HDR600 True Black, 100%DCI-P3, 500 nit, 120Hz, ガラス |
SSD | 1 TB SSD M.2 2242 PCIe-NVMe Gen4 TLC |
無線LAN | Wi-Fi 7対応 (IEEE 802.11be/ax/ac/a/b/g/n準拠) 2×2 & Bluetooth® |
Webカメラ | 500万画素&IRカメラ、デュアルマイクロホン |
電源 | 100W スリム ACアダプター (3ピン) USB Type-C |
外形寸法 | 約 325.3×228.1×16.9mm(最薄部) |
駆動時間 | 84 Whr |
重量 | 1.54kg |
価格 | 18.98万円~ |
この機種は、最新のIntel Core Ultra 7 255Hを搭載、メモリ32GBにSSDが1TB、14.5インチの解像度3K有機ELと超完璧なスペックで、18.98万と、素晴らしいコスパです。
他メーカーであればこのスペックならば、22~25万くらいはするであろうスペックですがそれを、20万を切る価格で販売しています。
クリエイター向けノートパソコンが欲しければ真っ先におすすめできる機種です。
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