ノートパソコンを購入するとき、メモリ8GB,16GBどっちにすべきか?
私は自分用、奥さん用のノートパソコンを直近で2台購入しており
- 2020年購入:メモリ8GB
- 2022年購入:メモリ16GB
で、購入しています。
どちらも快適に使えているのですが、今ノートパソコンを購入するならば8GB、16GBどっちにすべき?というのを解説します。
今(2023年)買うなら16GBをおすすめしたい
結論としては、今(2023年)ノートパソコンを購入するなら、メモリ16GBをおすすめしたいです。
2020年に購入したときは、一般用途ならメモリ8GBでも十分、と考えていましたが3年たち、今なら一般用途でも16GB欲しいと思うようになりました。
今、私がノートパソコンをおすすめするなら、メモリ8GBのノートパソコンはおすすめしないと思います。
理由は以下です。
- CPU性能が向上しメモリ16GB構成がスタンダードになった
- メモリ8→16GBのアップグレードはコスパが良い
- 複数アプリを起動するとメモリ8GBが足を引っ張る
- 5年使いたいなら余裕をもって16GBとしたい
以下詳細に解説していきます。
CPU性能が向上しメモリ16GB構成がスタンダードになった
CPU性能について
ここ3年のCPU性能の向上は目覚ましく、ベンチマークスコアだけでいうと2倍程度向上しています。
CPUベンチマークとして有名なPassMarkスコアで、私がレビューした実測値を紹介します。
CPU | マルチ | シングル |
Core i5-1340P | 21578 | 3742 |
Ryzen 7 7735U | 21278 | 3419 |
Core i7-1260P | 20778 | 3713 |
Ryzen 7 5800U | 18644 | 3108 |
Ryzen 5 5625U | 16933 | 3138 |
Core i7-1165G7 | 11005 | 3142 |
Intelを例にすると
Core i7-1165G7:2020~2021年主流CPU
Core i5-1340P:2023年主流CPU
ですが、マルチコアのスコアが、2倍程度に向上しており、性能の進歩を感じさせます。
これだけCPU性能が向上すると、例えばCore i5にメモリ8GBを組み合わせるとバランスが悪く、各メーカーもメモリ16GB構成をスタンダートにしています。
各メーカーのメモリ構成
レノボIdeaPad Slim 5シリーズ 14 Gen8
OS | Windows11 Home(64bit) |
CPU | AMD Ryzen™ 5 7530U (2.60GHz 2MB) |
メモリ | 16 GB DDR4-3200MHz (オンボード) |
ストレージ | 512 GB SSD, M.2 PCIe-NVMe |
液晶 | 14″ WUXGA液晶 (1920 x 1200) IPS, 光沢なし, マルチタッチ非対応, 45%NTSC, 300 nit, 60Hz, LEDバックライト |
重量 | 約1.46kg |
サイズ | 約 312.0×221.0x16.9mm(最薄部) |
バッテリー | 最大15.9時間 |
価格 | 8万円前後(時期によって変動) |
上記は、大半の方におすすめの、ミドルレンジ(中の上)コスパ最強ノートパソコンです。
目立った欠点のない万能スペックで、かつ、価格も非常に安いです。
画面サイズは14インチなので大きすぎず小さすぎず万能サイズで、性能も一般用途には十分すぎるくらいで快適に使えます。
こちらの構成ですが、なんとメモリ8GBの構成がなく、メモリ16GBからとなっています。
メモリ16GBでも7.48万からと十分に安く、この価格なら、メモリ8GB構成をわざわざ用意してもらう必要もないと思います。
しかしレノボのIdeaPadという、ミドルレンジのノートパソコンがメモリ16GBからの構成しかないというのは、時代の流れを感じます。
メモリ8→16GBのアップグレードはコスパが良い
メモリは、容量を増やすことによる価格差はさほどでもないのですが、快適性能の体感を得やすいパーツと言えます。
つまり、スペックアップによるコスパの良いパーツです。
例えば、CPUをAMD Ryzen 5→7に変えても、体感性能はほとんど違いを感じられないと思いますが、メモリ8GB→16GBに増やすのは、効果を体感しやすいです。
そのため、少し予算に余裕があるのであれば、CPUよりも、メモリをスペックアップすることを最重要視したほうがよいでしょう。
HP Pavilion Aero 13-be
OS | Windows11 Home(64bit) |
CPU | AMD Ryzen 5 7535U,Ryzen 7 7735U |
メモリ | 8GB~16GB |
ストレージ | SSD 256GB~512GB |
液晶 | 13.3インチワイド・WUXGA非光沢・IPSディスプレイ(1920×1200)輝度400nit、色域100% sRGB |
重量 | 957g |
サイズ | 298×209×16.9mm |
バッテリー | 最大11時間(44Whr) |
価格 | 10万円台~(セール時8万円台~) |
上記はモバイルノートパソコンコスパ最強機種で、重量957gと軽量にもかかわらず、10万以下で購入可能です。
上記は当機種のセール時価格ですが、メモリ8GB→16GB、SSD256GB→512GBが差額1万円となっています。
そのためメモリ8GB→16GBのみの差額は5000円程度?と考えられ、とてもコスパが良いです。
複数アプリを起動するとメモリ8GBが足を引っ張る
よく、パソコンのメモリは、「机の広さ」に例えられます。
メモリとは取り出したデータを一時的に格納しておく場所で、それが仕事を行う上での「机の広さ」に例えるのがぴったりの表現だと思います。
実際に仕事をするときをイメージすると、机が狭いと、必要な書類などを都度入れ替える必要があり、作業効率が落ちると思います。
パソコンのメモリも同じで、メモリが少ないと、複数アプリを起動しているときに、読み込みの待ち時間が発生し、快適性が大きく損なわれます。
経験上、メモリ8GBだと、
ブラウザ複数タブ + Excel + Eclipse(プログラム開発環境)
などで、メモリ容量がひっ迫し、動作が遅くなります。
一般用途だとそこまで重いアプリを複数起動することはないかもしれませんが、メモリ16GBならそういった用途でも快適に使えます。
5年使いたいなら余裕をもって16GBとしたい
ノートパソコンは、普通の方はそうそう買い替えるものではなく、5年は使いたいものだと思います。
メモリ8GBだと、2~3年は快適に使えるかもしれませんが、5年快適に使えるかというと微妙です。
というのも、パソコンは使っているうちに色々なアプリをインストールするので、それがメモリをどんどんひっ迫していきます。
またアプリ自体も、パソコンの性能アップに伴い、必要スペックが増えていく傾向にあります。
5年快適に使いたいとなると、やはり、メモリ16GBをおすすめしたいです。
メモリ16GBでコスパの良いおすすめ機種紹介
メモリ16GB構成で、コスパの良いおすすめノートパソコンを紹介します。
レノボIdeaPad Slim 5シリーズ 14 Gen8
OS | Windows11 Home(64bit) |
CPU | AMD Ryzen™ 5 7530U (2.60GHz 2MB) |
メモリ | 16 GB DDR4-3200MHz (オンボード) |
ストレージ | 512 GB SSD, M.2 PCIe-NVMe |
液晶 | 14″ WUXGA液晶 (1920 x 1200) IPS, 光沢なし, マルチタッチ非対応, 45%NTSC, 300 nit, 60Hz, LEDバックライト |
重量 | 約1.46kg |
サイズ | 約 312.0×221.0x16.9mm(最薄部) |
バッテリー | 最大15.9時間 |
価格 | 8万円前後(時期によって変動) |
目立った欠点のない万能スペックで、かつ、価格も非常に安いです。
上述の通りメモリ16GBからの構成となります。
私自身旧型を購入し妻が使っており、また新型の実機レビューをしていますので参考にしてみてください。
OLED
IPS
画面サイズは14インチなので大きすぎず小さすぎず万能サイズで、性能も一般用途には十分すぎるくらいで快適に使えます。
コスパ最強ノートパソコンとしてもっともお勧めの1台です。
- AMDモデルならばRyzen 5/メモリ16GBが7万円台
- Intelモデルならば有機EL/Intel Core i5/メモリ16GBが8.98万円
- IntelでIPS液晶ならばIntel Core i5/メモリ16GBが7.48万円
と、いずれかを購入しておけばコスパ的にはほぼ正解、という機種です。
レノボIdeaPad Flex 5 Gen8
Lenovo IdeaPad Flex 5 Gen8
OS | Windows11 Home(64bit) |
CPU | AMD Ryzen™ 5 7530U |
メモリ | 16GB |
ストレージ | 512 GB SSD, M.2 PCIe-NVMe |
液晶 | 4″ WUXGA液晶 (1920 x 1200) IPS, 光沢あり, マルチタッチパネル, 45%NTSC, 300 nit, 60Hz, LEDバックライト, ガラス |
重量 | 約1.55kg |
サイズ | 約 313.1×224.9×17.8(最薄部) |
バッテリー | 52.5Whr(最大14時間) |
価格 | 8万円台前後(時期によって変動) |
IdeaPad Slim 5シリーズの兄弟機種です。
2 in 1のノートパソコンとしてコスパが素晴らしく、最新AMD Ryzen 5 7530U、メモリ16GBで8月現在、セール中で7.48万円です。
こちらの機種もメモリ16GBからの構成となります。
2 in 1でタッチパネルのノートパソコンが欲しい場合、特におすすめできます。
レビュー記事を書いているので参考にしてみてください。
レノボ ThinkBook 13x Gen2
レノボ ThinkBook 13x Gen2
OS | Windows11 Home(64bit) |
CPU | インテル® Core™ i5-1235U |
メモリ | 16GB |
ストレージ | 512 GB SSD, M.2 PCIe-NVMe |
液晶 | 13.3″ WQXGA液晶 (2560 x 1600) IPS, 光沢なし, マルチタッチ非対応, 100%sRGB, 400 nit, LEDバックライト, ブルーライト軽減パネル |
重量 | 1.2kg |
サイズ | 約 296x209x12.9mm |
バッテリー | 56Whr 最大20.3時間 |
価格 | 9万円前後(時期により変動) |
2023年3月に新発売された機種です。
Intel Core i5、メモリ16GB、SSD512GBと十分なスペックで、ディスプレも解像度2K、100%sRGB、輝度400nitと素晴らしいスペックです。
こちらの機種もメモリ16GBからとなります。
重量は1.2kgとなかなか軽量で、価格は8万円台~と、かなりのコスパです。
2023年8月現在、8.58万円まで値下げされ、かなり安いといえます。
レノボからもようやく、13インチでコスパの良い機種が発売されたな、と感じます。
モバイルノートが欲しいならおすすめできる機種だといえます。
実機レビュー記事を書いているので参考にしてみてください。
実際にどの程度メモリを使うか?の検証(メモリ16GB)
ここからは、私が副業で実際につかっているノートパソコンを例に、メモリをどの程度使うかの検証を行っていきます。
パソコンのスペックは以下の通りです。
- マシン:HP ENVY x360 13-ay
- CPU:AMD Ryzen 7 5800U
- メモリ:16GB
- OS:Windows11
1.起動直後:39%(6.0/15.3GB)
起動直後でも、自動起動の常駐アプリで、39%のメモリを使っている状態です。
起動直後で6GB使っているので、メモリ8GBだと全然足りないのでは?と思うかもしれませんが、アプリによってメモリ容量に対して何%使うかが決まっていると思われるため、メモリ8GBでも同程度の使用割合になると思われます。
2.ワードプレスを10タブ起動:48%(7.4/15.3GB)
GoogleChromeで、自サイトのワードプレス管理画面を10タブ開くと
- メモリ使用量:6.0→7.4GB
- メモリ使用率:39→48%
になりました。
ワードプレス管理画面は情報量が多いので、メモリに対する負担は大きいと思われます。
3.ブラウザ10タブ + YouTube:50%(7.6/15.3GB)
2.のブラウザ10タブの状態から追加でYouTubeを起動して動画鑑賞をすると
- メモリ使用量:7.4→7.6GB
- メモリ使用率:48→50%
になりました。
そこまで大きくは増えていないですね。まだまだ快適です。
4.ブラウザ10タブ + YouTube + VisualStudioCode:54%(8.3/15.3GB)
3.の状態から、Visual Studio Codeという、プログラミングするためのツールを起動したところ、
- メモリ使用量:7.6→8.3GB
- メモリ使用率:50→54%
になりました。
Visual Studio Codeは、比較的軽量というのもあり、そこまで大きくは増えませんでした。
これでもまだまだ快適です。
5.ブラウザ10タブ + YouTube + VisualStudioCode + DaVinci Resolve:73%(11.2/15.3GB)
4.の状態から、DaVinci Resolveという、動画編集ツールを起動し、既存の動画編集プロジェクトを開いたところ
- メモリ使用量:8.3→11.2GB
- メモリ使用率:54→73%
になりました。
動画編集ソフトは重く、メモリへの負担も大きいです。
ただこれでもまだまだ快適です。
6.上記5.の状態から動画の書き出し実施:80%(12.2/15.3GB)
5.の状態から、DaVinci Resolveで動画の書き出しを実施中の状態だと
- メモリ使用量:11.2→12.2GB
- メモリ使用率:73→80%
と、さらに増えました。
動画編集ソフトでの動画の書き出しは、メモリへの負担も大きいです。
ただこれでも、すごく遅くなったという感覚はなく、普通に他のアプリ操作ができます。
まだメモリ容量を限界まで使い切っていないからでしょう。
メモリ8GBだと思い複数アプリの多重タスクは厳しい
メモリ16GBでの結果をまとめると
- 起動直後でも40%弱メモリを使っている
- ブラウザ10タブで +1.4GB
- Visual Studio Codeで +0.7GB
- 動画編集ソフトの編集で +2.9GB
- 動画編集ソフトの書き出しで +1.0GB
となりました。
仮にメモリ8GBだと、ブラウザ10タブ起動 + 動画編集ソフト起動・書き出しでメモリを限界近くまで使うと予想されます。
そのため、重いアプリを複数起動するとか、動画編集など重いタスクを実行する場合、メモリ16GBにしておいたほうが無難です。
ノートパソコンメモリ容量まとめ:16GBが無難
- CPU性能が向上しメモリ16GB構成がスタンダードになった
- メモリ8→16GBのアップグレードはコスパが良い
- 複数アプリを起動するとメモリ8GBが足を引っ張る
- 5年使いたいなら余裕をもって16GBとしたい
検証した結果としては、メモリ16GBあれば、動画編集やマルチタスクにも十分快適に使用できます。
メモリ8→16GBへのアップグレードは、コスパが良く、よほど予算ギリギリでない限りは16GBにしておくことをおすすめしたいです。
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