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ノートパソコンCPUの比較・選び方。IntelとAMDどちらがよい?

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ノートパソコンのCPUについて、どの程度の性能や種類のCPUを選べばよいか?

ノートパソコンは数年単位で買い換えるものなので、CPUの選び方や、IntelとAMDではどちらがよいか?などが分からないと思います。

当記事ではIntelとAMDの比較や、どのCPUが一番お買い得か?を詳しく解説します。

結論から言うと

  1. IntelとAMDどちらを選んでも問題なし
  2. コスパはAMDが上
  3. 予算があるならIntel Core Ultraがおすすめ

と言えますが理由について詳しく解説していきます。

コスパならAMD・予算があるならIntel Core Ultra

私がノートパソコンレビューで実測値をとってきた、PassMarkというCPUベンチマークスコアを紹介します。

CPU PassMarkスコア
Core i7-13700HX 34286
Core i7-13700H 30030
Ryzen 7 8845HS 29904
Ryzen 7 8840HS 24445
Core Ultra 7 155H 25160
Ryzen 7 8840U 23821
Core Ultra 5 125H 21300
Ryzen 5 8640U 20772
Core Ultra 7 155U 16577
Core Ultra 5 125U 17750
Ryzen 7 7735U 21082
Core i5-1340P 20106
Core i7-1360P 19600
Ryzen 7 7730U 18864
Core i7-1260P 17257
Core i5-1240P 17345
Core 5-120U 17292
Ryzen 5 7535U 17123
Core i5-1335U 16814
Ryzen 5 7530U 16509
Ryzen 5 5625U 15000
Core i5-1235U 13865
Core i3-1315U 13755
Ryzen 3 7330U 11816
Core i7-1165G7 10681
Core i5-1135G7 10298
Ryzen 3 5300U 10000
Ryzen 5 7520U 9489
Intel N100 5657
Intel Celeron 7305 2665

事務作業でブラウザをたくさん立ち上げ、かつ重いアプリを複数立ち上げたまま快適に使うのであれば、スコア10000以上あると十分快適に使えます。

2024年の今購入するなら、15000以上のCPUを選ぶと、4年は快適に使えるでしょう。

めやすはRyzen 5 7530U以上です。

2023年はIntel13世代が登場し、性能は若干、Intelが優勢ですが大差はなく、コスパならAMDのほうが良いので、Intel・AMD好みで選べばよい状況です。

コスパを求めるならAMDです。同じ性能であればIntelよりもAMDが安い傾向にあります。

特にRyzen 5は、性能に対するコスパが良いです。

  1. AMD Ryzen 5 8640U
  2. AMD Ryzen 5 8640HS
  3. AMD Ryzen 5 7530U

このあたりはコスパも良くおすすめです。

Intelは、2024年に発売されたIntel Core Ultra HシリーズのCPUが、性能も高く、省電力性能も高いので総合力が高いです。

ただしAMDより価格が高い傾向にあり、予算があるならおすすめです。

 

CPUはIntel/AMDどちらでもよい

上記のPassMarkのスコアを見ればわかる通り、CPUはIntel、AMDどちらを選んでもよいです。

2023年時点の最新世代では、IntelのほうがAMDよりも性能は若干上ですが、普段使いではどちらを選んでも大差はありません。

 

Intel・AMDのCPUベンチマーク結果

私が過去実機レビューで計測してきた、各CPUのPassMark(マルチ・シングル)を紹介します。

CPU マルチ シングル
Core i7-13700HX 36225 3955
Ryzen 7 8840HS 27215 3796
Ryzen 7 6800H 25955 3458
Core Ultra 7 125H 24100 3845
Core Ultra 5 125H 24554 3636
Ryzen 7 8840U 23428 3822
Ryzen 5 8640U 22006 3585
Core i5-1340P 21578 3742
Core Ultra 7 155U 19232 3678
Core Ultra 5 125U 19263 3499
Core i7-1260P 21696 3540
Ryzen 7 6800U 21461 3459
Ryzen 7 7735U 21278 3419
Ryzen 7 7730U 21446 3258
Ryzen 7 5800U 18644 3108
Core i5-1335U 17694 3684
Core i5-1235U 16601 3465
Ryzen 5 5625U 16933 3138
Core i7-1250U 13518 3557
Core i7-1165G7 11005 3142

2023年までは、IntelのCPUのほうが、シングルスレッドでのスコアが少し高い傾向にありましたが、2024年でIntel・AMDともにほとんど、差がなくなりました。

そのため最新CPUであれば、Intel・AMDどちらを選んでも大差ないです。

 

各種アプリケーションのIntel・AMDの性能

純粋なCPU性能でなく、実際のアプリを動作させたときのパフォーマンスを測定するベンチマークに、PCMARK10というものがあるので、レビューでの測定結果を紹介します。

 

レノボ Yoga 7i 2-in-1 Gen9(Intel Core Ultra 7 155H)

レノボ Yoga 7 2-in-1 Gen9(AMD Ryzen 7 8840HS)

同シリーズの機種で、Intel版とAMD版で、ともに高性能CPUの実機レビューをしていますので結果をもとに解説します。

計測内容 Yoga 7i(Intel) Yoga 7(AMD)
トータル 6825 6929
App Start-up Score(アプリ起動) 16262 15970
Video Conferencing Score(Web会議) 8610 8496
Web Browsing Score(Web閲覧) 9706 9600
Spreadsheets Score(表計算) 10329 13384
Writing Score(文書作成) 7445 6122
Photo Editing Score(画像編集) 13770 13129
Rendering and Visualization Score(レンダリング) 7331 9345
Video Editing Score(動画編集) 6949 6215

2023年までは、Intelが強い部分、AMDが強い部分が明確に出ていたのですが、2024年、その差が少なくなっていると感じます。

 

各計測内容ごとに、どちらのCPUが有利かを載せます。

計測内容 Intel AMD
App Start-up Score(アプリ起動) 大差なし 大差なし
Video Conferencing Score(Web会議) 大差なし 大差なし
Web Browsing Score(Web閲覧) 大差なし 大差なし
Spreadsheets Score(表計算)
Writing Score(文書作成)
Photo Editing Score(画像編集) 大差なし 大差なし
Rendering and Visualization Score(レンダリング)
Video Editing Score(動画編集)

スコアの傾向を見ると上記表の通りで、わずかな違いです。

表計算はAMD、文書作成や動画編集はIntelのほうが性能が高いですが、実機レビューをしていた感触としてはそこまでの違いは感じません。

なので、気にしすぎる必要は全くなく、ベンチマークの性能が同じくらいであれば安いほうの購入でよいと言えます。

 

コスパはAMDのほうがIntelよりも上

同一機種で、AMDとIntel両方を搭載した機種がラインナップされていることがあります。

大抵の場合、AMDのほうが、Intelよりも安いです。

 

OS Windows11 Home(64bit)
CPU(Intel) インテル® Core™ Ultra 5 125H、Core™ Ultra 7 155H、Core™ Ultra 9 185H
CPU(AMD) AMD Ryzen 7 8845HS
メモリ 16GB~32GB LPDDR5X-7467MHz (オンボード)
ストレージ 512~1TB GB SSD, M.2 PCIe-NVMe Gen 4 TLC
液晶(IPS) 14インチ 2.8K液晶 (2880 x 1800) IPS, 光沢なし, マルチタッチ非対応, 100%sRGB, 400 nit, 120Hz, ブルーライト軽減パネル
液晶(OLED) 14インチ 2.8K OLED(有機ELディスプレイ) (2880 x 1800) 光沢あり, マルチタッチ非対応, HDR500, 100%DCI-P3, 400 nit, 120Hz
重量 約 1.46kg
サイズ 約 312x221x15.99mm(最薄部)
バッテリー 84Whr 動画再生時 約 10.4 時間・アイドル時 約 24.9 時間
価格 12万円台~

上記は2024年発売のレノボ IdeaPad Pro 5/5i Gen9ですが、IntelとAMD両方がラインナップされています。

AMD版の価格:12.48万円(AMD Ryzen 7 8845HS)

Intel版の価格:14.48万円(Intel Core Ultra 5 125H)

ディスプレイを有機ELで比較すると、AMDのほうが2万円安いです。

それではIntel版に2万円以上の価値があるか?というと、大差がないと感じます。

そのため私がノートパソコンを買うときは、いつもコスパを優先してAMD版を購入しています。

 

省電力性能(バッテリー持ち)はIntel Core Ultraが上

2024年にIntel Core Ultraシリーズが発売され、省電力性能が一気に向上しました。

そのため、バッテリー持ちであれば、Intel Core UltraのほうがAMDよりも上です。

 

Intel Core Ultra版

OS Windows 11 Home 64ビット
CPU インテル® Core™ Ultra 5 125U, Core™ Ultra 7 155U
メモリ 16~32GB
ディスプレイ(OLED) 14.0インチ・2.8Kブライトビュー・OLEDタッチディスプレイ(2880×1800 / 16:10 / 400nit / 48~120Hz)
ディスプレイ(IPS) 14.0インチ・WUXGA非光沢・IPSタッチディスプレイ(1920×1200 / 16:10 / 400nit / 60Hz)
SSD 512GB~1TB PCIe® Gen4 NVMe™ M.2 SSD
光学ドライブ なし
無線LAN IEEE 802.11ax (Wi-Fi 6E対応)
Bluetooth Bluetooth(Ver5.3)
Webカメラ 5MP IR カメラ (約500万画素)
認証 顔認証
外形寸法(mm) 約 313 × 218× 16.9 mm(最厚部)
駆動時間 最大15時間(IPS)、10.5時間(OLED)
重量 1.39kg
価格 16万円台~

AMD版

OS Windows 11 Home 64ビット
CPU AMD Ryzen™ 5 8640HS, Ryzen™ 7 8840HS
メモリ 16~32GB
ディスプレイ(OLED) 14.0インチ・2.8Kブライトビュー・OLEDタッチディスプレイ(2880×1800 / 16:10 / 400nit / 48~120Hz)
ディスプレイ(IPS) 14.0インチ・WUXGA非光沢・IPSタッチディスプレイ(1920×1200 / 16:10 / 400nit / 60Hz)
SSD 512GB~1TB PCIe® Gen4 NVMe™ M.2 SSD
光学ドライブ なし
無線LAN IEEE 802.11ax (Wi-Fi 6E対応)
Bluetooth Bluetooth(Ver5.3)
Webカメラ 5MP IR カメラ (約500万画素)
認証 顔認証
外形寸法(mm) 約 313 × 218× 16.9 mm(最厚部)
駆動時間 最大14.5時間(IPS)、10.5時間(OLED)
重量 1.39kg
価格 12万円台~

上記はHPのハイエンドの2-in-1ノートパソコンHP Envy x360 14で、Intel Core UltraとAMDの両方がラインナップされています。

バッテリーは59.1Whrと、比較的大きいバッテリー容量となります。

以下の条件にてバッテリー駆動時間のチェックを行いました。

  • 輝度MAX
  • youtube動画流しっぱなし
メーカー公称時間 最大10.5時間
残量0%まで(Intel) 6時間22分
残量0%まで(AMD) 5時間54分

結果は上記の通りで、Intel版のほうがバッテリー持ちは優秀です。

電源のないところで長い時間作業することが多い場合、Intel Core Ultraを選ぶとよいでしょう。

 

IntelのCPUの選び方

ここからはIntelのCPUについて、選び方を解説します。

2024年はIntel Core Ultraが主流

2024年のノートパソコンに搭載されるCPUとして、Intel Core Ultraシリーズが登場しました。

  1. Intel Core Ultra 7 155H
  2. Intel Core Ultra 5 125H

特に上記の2つは、性能もよく、特にグラフィック性能の向上が素晴らしいです。

最近発売されたドラクエ3リメイクくらいの必要スペックのゲームであれば普通に遊べるくらいの性能があり、動画編集や軽めのゲームにもおすすめのCPUです。

 

IntelのCPUの種類(HX/H/P/U):2023年まで

IntelのCPUは、名前の末尾にHX/H/P/Uというアルファベットがついており、アルファベットが種類を表しています。

種類 特徴
HXシリーズ 超高性能・ゲーミング用途
Hシリーズ 高性能・ゲーミングや動画編集などの用途
Pシリーズ 性能・省電力・価格のバランスが良い。スタンダード・モバイルノートパソコン用途
Uシリーズ 性能は控えめ・省電力性能に優れる。モバイルノートパソコンや低価格ノートパソコン用途
  • Intel Core i7-13700HX:HXシリーズ
  • Intel Core i5-13500H:Hシリーズ
  • Intel Core i5-1340P:Pシリーズ
  • Intel Core i5-1335U:Uシリーズ

という見分け方になります。

 

種類 性能 価格 省電力
HXシリーズ 超高性能 高い 凄く悪い
Hシリーズ 高性能 高い~普通 悪い
Pシリーズ 高性能~普通 普通 普通
Uシリーズ 低い~普通 安い 良い

特徴としては上記です。

ノートパソコンのCPUとしておすすめなのは、性能と価格のバランスが良いPシリーズです。

ただし用途としてモバイル性能を重視したいならUシリーズですし、ゲーミングならHXシリーズとなります。

 

性能の違いについて

IntelのCPUには、Core i3、i5、i7 など、iの後ろに数字がついています。

この数字が、相対的な性能を表しています。

同じ世代であれば

i7 > i5 > i3

という性能差になっています。

 

世代について

CPUを選ぶ際の注意点として世代があります。

Intel Core i5-[13]40P

→上記の[13]の部分が、世代を表しており、13世代となります。

2024年はIntel Core Ultraが登場したことにより、このシリーズが最新のCPUになります。

 

ベンチマークスコアを見てもらえばわかりますが、世代が1世代違うと性能が相当に変わります。

CPU PassMarkスコア
Core i5-1340P 20595
Core i7-1360P 19600
Core i5-1335U 17352
Core i7-1260P 17257
Core i5-1240P 17345
Core i5-1235U 13865
Core i3-1315U 13755
Core i7-1165G7 10681
Core i5-1135G7 10298

11世代のCore i7は、13世代のCore i3に性能が負けています。世代が違うとそれくらいの性能の違いが出てくるということです。

そのため、パソコンを選ぶときにはCPUの世代をよくチェックしましょう。

おすすめは最新世代、安ければ1世代前も可です。

 

AMDのCPUの選び方

AMDのCPUについて、選び方を解説します。

AMDのCPUの種類(HX/HS/U)

AMDのCPUは、名前の末尾にHX/HS/Uというアルファベットがついており、アルファベットが種類を表しています。

種類 特徴
HXシリーズ 超高性能・ゲーミング用途
HS/Hシリーズ 高性能・ゲーミングや動画編集などの用途。あまり見かけない
Uシリーズ 性能・省電力・価格のバランスが良い。スタンダード・モバイルノートパソコン用途
  • AMD Ryzen 7 7745HX:HXシリーズ
  • AMD Ryzen 6 6800H:H/HSシリーズ
  • AMD Ryzen 7 7735U:Uシリーズ

という見分け方になります。

 

種類 性能 価格 省電力
HXシリーズ 超高性能 高い 凄く悪い
H/HSシリーズ 高性能 高い~普通 悪い
Uシリーズ 普通 普通 良い

特徴としては上記です。

ノートパソコンのCPUとしておすすめなのは、性能と価格のバランスが良いUシリーズです。

ただし用途としてゲーミング性能を重視したいならHXシリーズとなります。

 

性能の違いについて

AMDのCPUには、Ryzen 3、5、7 など、後ろに数字がついています。

この数字が、相対的な性能を表しています。

同じ世代であれば

7 > 5 > 3

という性能差になっています。

おすすめは、性能と価格のバランスがよい、5です。

 

世代について

CPUを選ぶ際の注意点として世代があります。

AMD Ryzen 7 [7735]U

→上記の[7735]の部分が、世代を表しています。

ただし・・・AMDの場合はIntelほどの分かりやすさがなく(汗)

数字が大きいほど、新しい世代、くらいの見方となります。

 

  1. Ryzen 7 [7735]U:7000番台シリーズ、最新
  2. Ryzen 7 [6800]U:6000番台シリーズ、1世代前
  3. Ryzen 7 [5800]U:5000番台シリーズ、2世代前

というような世代の違いがあります。

ただしAMDの場合、5000番台~7000番台で、性能に大差がなく、5000番台以上のCPUであれば普段使いには問題ありません。

 

デチューンされたCPUに注意!

AMDは、4桁の数字で、妙にデチューンされて性能が抑えられているCPUが存在します。

ぱっと見、数字だけだと判断できないので、そういったCPUの購入は注意が必要です。

 

CPU PassMarkスコア
Ryzen 7 7735U 21082
Ryzen 7 7730U 18864
Ryzen 5 7530U 16509
Ryzen 3 7330U 11816
Ryzen 3 5300U 10000
Ryzen 5 7520U 9789
Ryzen 3 7320U 9175

例えば

  1. Ryzen 5 7530U
  2. Ryzen 5 7520U

だと、数字がほとんど同じなので性能も変わらないだろうと思いきや、性能に大差がありmす。

 

公式ページのスペック表を見ていると、CPUのコア数とスレッド数が7520Uは減らされており、その分性能が抑えられているということになります。

 

CPUはIntel・AMDどちらがよいか?のまとめ

  • Intel・AMDどちらを選んでもよい
  • 2024年現在IntelとAMDの性能は大差なし
  • バッテリー持ちはIntel Core Ultraが上
  • 価格はAMDが安い
  • コスパ優先ならAMD

私自身はコスパ重視で、私用PCはAMDを選んでます。

 

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