今回、レノボより、ThinkPad E14 Gen3のレビュー機をお借りすることができましたので、レビュー記事を書きます。
ThinkPad E14は2022年モデル(Gen4)も発売されましたので丁度良いタイミングと思い、レビュー機をお借りしてレビュー記事を書きました。
Gen4とGen3ですが、仕様表を見る限りでは、ボディの違いはほぼなく、ほぼCPUの違いのみに見受けられました。そのため今回レビューは参考になるのではないかと思います。
レビュー機のスペックは以下の通りでした。
- CPU:AMD Ryzen 5 5500U
- メモリ:8GB
- ストレージ:SSD 256GB
CPUは1世代前のZen2アーキテクチャのCPUですが、性能は普段使いには十分です。
また、ThinkPadは打ちやすいキーボードを持っていることで定評があり、実際に使ってみてまさしくその通りであると感じました。
このキーボードだけでも、購入する価値があるといえそうです。
ThinkPad E14は、ThinkPadシリーズの中でも最も安くコスパは抜群です。
コスパ抜群な分、重量は1.64kgと、14インチにしては少し重いので毎日持ち運ぶにはちょっと重いです。
Lenovo ThinkPadシリーズの紹介
レノボのThinkPadは、レノボのノートパソコンでも、最も力を入れて開発している機種です。
黒い本体と、キーボード真ん中に用意されている赤のトラックポイントが大きな特徴です。
デザインは男性向けでいかにもビジネス用、という感じです。
そのため、女性にはデザインで敬遠されるかもしれません。

ThinkPadの研究開発は、日本の大和研究所にて行われており、品質を確保しています。
レノボは中国企業なので、品質が不安という声もよく見ますが、研究開発は日本で行ってますし、実際にレノボからパソコン2台買いましたが品質にも問題ないので、そこまで気にすることはないかなと思います。
なんで研究所が日本の大和?と思ったのですが、ThinkPadを開発したのは、日本IBMで日本人みたいですね。
そのときから大和研究所で開発がされていたので、それが継続されているようですね。
個人的に、ThinkPad は、プログラミングをするのにもっともお勧めできる機種であると思います。
私はプログラミングもすることのあるSEですが、仕事用マシンを選べるならば、真っ先に候補にしたい機種です。
- 性能良し
- キーボードが打ちやすい
プログラミングするには申し分のないスペックです。
プログラミングのためにノートパソコンを探している方は、ぜひ検討候補にいれてみましょう。
Lenovo ThinkPad E14 Gen3 製品紹介
スペック新旧比較
旧型
初期導入済OS | Windows 11 Pro (64bit) Windows 11 Home (64bit)、 Windows 10 Pro 64bit (Windows 11 Pro 64bit ダウングレード権行使)、 Windows 10 Pro 64bitから選択可能 |
プロセッサー | AMD Ryzen™ 7 5700U AMD Ryzen™ 5 5500U AMD Ryzen™ 3 5300U |
セキュリティ・チップ(TPM) | あり |
その他のセキュリティ機能 | パワーオン パスワード、スーパーバイザー パスワード、システム マネジメント パスワード、ハードディスク パスワード(NVMe パスワード)、セキュリティ キーホール |
最大メモリ容量 | オンボード: 8GB ; スロット: 4GB/8GB/16GB |
最大搭載メモリ数(スロット数) | 1オンボード+1スロット |
ストレージタイプ | 256GB/512GB/1TB SSD |
光学ドライブタイプ | なし |
ビデオ・チップ | APU内蔵(AMD Radeon™ グラフィックス) |
ディスプレイ | LED バックライト付14.0型 FHD IPS 液晶 (1920 x 1080)、300nit、100% sRGB LED バックライト付14.0型 FHD IPS 液晶 (1920 x 1080)、300nit LED バックライト付14.0型 FHD IPS 液晶 (1920 x 1080)、250nit LED バックライト付14.0型 FHD TN 液晶 (1920 x 1080)、250nit |
インターフェース(ポート) | USB 3.2 Gen1 Type-C x 1(Video-out 機能付き)、 USB 3.2 Gen1 x 1(Powered USB)、USB 2.0 x 1、HDMI x 1、RJ-45 x 1、マイクロホン/ヘッドホン・コンボ・ジャック |
WAN | なし |
ワイヤレス | Wi-Fi 6対応 (IEEE802.11ax/ac/a/b/g/n準拠) Wi-Fi 5対応 (IEEE802.11ac/a/b/g/n準拠) |
Bluetooth | あり |
イーサネット | 10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T |
オーディオ機能 | デジタルマイクロホン/ステレオスピーカー、Dolby Audio™対応 |
内蔵カメラ | インカメラ:HD720pカメラ (プライバシーシャッター付) HD720p + IRカメラ (プライバシーシャッター付) (カスタマイズによる選択) |
カードスロット | なし |
キーボード | フルサイズ・キーボード (6列)、89キー (Fnキー、PgUpキー、PgDnキー、Windowsキー)、JIS配列、TrackPoint、ThinkPadクリックパッド バックライト・キーボードはカスタマイズによる選択可能 |
指紋センサー | 搭載可能(カスタマイズによる選択) |
ポインティング・デバイス | TrackPoint+ThinkPadクリックパッド |
本体寸法 (幅×奥行き×高さ)*2 | 約 324x220x17.9mm(天板/底面 アルミニウム). 約 324x220x20.9mm(プラスチック). |
質量(バッテリー・パックを含む) | 約 1.64kg~ (天板/底面 アルミニウム). 約 1.69kg~((天板/底面 プラスチック). |
バッテリー・パック | 3セル リチウムイオンバッテリー(固定式) |
バッテリー駆動時間 | 最大 約17.7時間 |
新型
初期導入済OS* |
Windows 11 Pro 64bit
その他のエディション選択可能 |
プロセッサー* |
AMD Ryzen™ 7 5825U モバイル・プロセッサー
AMD Ryzen™ 5 5625U モバイル・プロセッサー AMD Ryzen™ 3 5425U モバイル・プロセッサー |
セキュリティ・チップ(TPM) | あり |
その他のセキュリティ機能 |
パワーオン パスワード、スーパーバイザー パスワード、システム マネジメント パスワード、ハードディスク パスワード(NVMe パスワード)、セキュリティ キーホール
|
メモリー* |
オンボード: 8GB
スロット: 8GB/16GB/32GB 最大40GB(DDR4) |
メモリースロット数 |
1オンボード+1スロット
|
ストレージ* | 256GB/512GB/1TB SSD |
光学ドライブ | なし |
ビデオ・チップ |
APU内蔵(AMD Radeon™ グラフィックス)
|
ディスプレイ* | LED バックライト付 14.0型 FHD IPS 液晶 (1920×1080)、100% sRGB、光沢なし LED バックライト付 14.0型 FHD IPS 液晶 (1920×1080)、光沢なし |
インターフェース | USB Type-C 3.2 Gen1 x 1 USB 3.2 Gen1 (Powered USB) x 1 USB 2.0 x 1 HDMI マイクロフォン/ヘッドフォン・コンボ・ジャック RJ-45* |
ワイヤレスWAN* | なし |
ワイヤレスLAN**** | Wi-Fi 6E対応 (IEEE802.11ax/ac/a/b/g/n準拠) Wi-Fi 6対応 (IEEE802.11ax/ac/a/b/g/n準拠) |
Bluetooth |
v5.2
|
イーサネット |
10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T
|
オーディオ機能 | デジタルマイクロホン/ステレオスピーカー、Dolby Audio™対応 |
カメラ* | インカメラ: 全てプライバシーシャッター付き FHD 1080p RGB+IR Hybrid Webカメラ FHD 1080p RGB Webカメラ HD 720P RGB Webカメラ |
カードスロット | なし |
キーボード | フルサイズ・キーボード (6列)、89キー (Fnキー、PgUpキー、PgDnキー、Windowsキー)、JIS配列、TrackPoint、ThinkPadクリックパッド カスタマイズによりバックライト付きキーボードも選択可能 |
指紋センサー | 搭載可能 |
ポインティング・デバイス | TrackPoint+ThinkPadクリックパッド |
本体寸法(幅×奥行き×高さ)** | 約 324x220x17.9mm(天板/底面 アルミニウム). |
バッテリー | 固定式 3セル リチウムイオンポリマーバッテリー 45Whr |
バッテリー駆動時間(JEITA2.0に基づく計測)*** | 最大 約16.7時間(45Whrバッテリー) |
新旧のスペックの違いで一番大きいのは、AMDのCPUが最新になったということでしょう。
AMDのZen 2アーキテクチャからZen 3に置き換えられています。
- (旧)Ryzen 3 5300U→(新)5425U
- (旧)Ryzen 5 5500U→(新)5625U
- (旧)Ryzen 7 5700U→(新)5825U
CPU以外の違いですが・・・スペック見比べている限り、おそらくほぼない?ように思います。
サイズは全く一緒、重量もほぼ一緒なので、筐体のほうはほぼ何も変わっていないのでは、と思います。
性能的には、普段使いではZen2のRyzen 5 5500Uでも十分な性能なため、コスパ重視ならばあえて旧型のGen3を選択するのもよいのではないかと思います。
Lenovo ThinkPad E14 の外観と機能について
外観・デザイン・質感



一目で「ThinkPad」とわかる安定感のあるデザインです。
質感は、フラッグシップのThinkPad X1 Carbonと比較すると、やはり若干落ちますが、このE14はコスパがよいのが売りなので、質感が少し落ちるのは仕方ないでしょう。


13インチのHP ENVYと比較したときの大きさです。ThinkPad E14のほうが一回り大きいです。
また、厚さもThinkPadのほうがありますね。
180度倒して使うこともできます。

- 〇:デザインは安定のThinkPad
- △:ビジネスよりのデザインは好みが分かれるかも
- △:大きさ・本体の厚さはそれなりにある
重量
メーカー公称値は1.64kgです。アダプターもそれなりに重く、約300gのため、毎日持ち運ぶには少し辛い重量です。


実測値は1622gでした。
手に取ってみると、ずっしりとした重さを感じますし、本体の厚さもそれなりにあるので、モバイルノートとしては向かないでしょう。

電源アダプター含めての重量は1911gでした。
このあたりは、同じ14インチで重量1.1kg台のThinkPad X1 Carbonと差になっているところです。
基本は、あまり持ち運ばないで使う用途として考えておいたほうがよいでしょう。
- △:重量1622gは14インチノートとしては重め
- △:付属バッテリーもやや重い
ディスプレイ
ディスプレイは、非光沢でアスペクト比16:9、解像度1920×1080、輝度300nit、sRGB63%と一般的なスペックのディスプレイです。
試しに、輝度400nit、解像度フルHDのHP ENVYと並べてみました。

写真だとわかりづらいですが、輝度400nit、sRGB約100%のHP ENVYと比較すると、ディスプレイの色がやや薄い?(という表現が適切かは微妙ですが・・・)という感じがしました。
ただ明るさも一般的で、普通に使えるディスプレイだと思います。
新型は、カスタマイズでsRGB100%のディスプレイを選択できるので、ディスプレイにこだわるならばsRGB100%のディスプレイを選択しましょう。
私が普段HP ENVYを使っているというのもありますが、見ていてすぐに違いの分かるほどの違いがありました。
- △:輝度300nit、sRGBカバー63%の一般的なディスプレイ
- △:画面比率16:9
キーボード

キーボードの配置はオーソドックスで、とても打ちやすいキーボードです。

キーピッチは横:19mm、縦:19mm、キーストロークは約1.8mmと十分です。
私が使っているHP ENVYも、打鍵感は割と良好なのですが、ThinkPadには負けますね。
このキーボードのためにThinkPadにするという方も多く、納得の出来です。
ただキーの質感、打鍵したときのしっかり感は、借用したレビュー機がバックライトなしキーボードということもあってか、やや安っぽさを感じました。
このあたりは、X1 CarbonやX13のほうが上でした。
タッチパッドの操作感は普通です。
- ◎:キーの配置良し
- 〇:打鍵感は良好だが少し安っぽさを感じる
- △:キーボードバックライトはオプション
- △:指紋センサーはオプション
インターフェイス

左側面のインターフェイスが、左から順番に
- 1. USB Type-C 3.2 Gen 1
- 2. USB 3.2 Gen 1
- 3. HDMI
- 4. マイクロフォン/ヘッドフォン・コンボ・ジャック
となります。

右側面のインターフェイスが、左から順番に
- 5. USB2.0
- 6. イーサネットコネクター(RJ45)
- 7. セキュリティロックスロット
となります。
ビジネス用途として必要最低限のものはそろっている印象です。
個人的にはSDカードスロットと、USB Type-Cが両側に1つずつあると良かったかなと思います。
バッテリー・アダプター

純正の付属バッテリーは、USB Type-Cの充電となっておりました。
重量は約300gと重いので、充電器を軽く、小さくするなら、別メーカーのUSB Type-C充電機を購入してみてもよいと思います。
価格は3890円で、なんとこちらは106gと、とても軽いのでおすすめです!
レビュー評価も887件で4.4と、とても高いです。
私は、色々探していて、これを購入しました。
バッテリー持続時間のメーカー公称は、最大17.7時間となっています。
バッテリーの持ちについて、youtubeを連続再生したままにして試したところ、約10時間まで使用でき、バッテリー時間の持ちは優秀でした。
無線速度のテスト
自宅のWiFiは、11ac(Wi-Fi5)で5.0GHzを使用していますが、同じ部屋だと540Mbps速度が出ており、無線としてはかなり速度が出ていると思います。
自宅の1Fに無線ルーターがありますが、2Fで計測しても、120Mbps程度の速度が出ており、無線接続状況は良好です。
- 〇:無線受信強度・スピードは問題なし
Lenovo ThinkPad E14の内部性能・処理速度
パソコン処理性能を計測する上でメジャーな、以下のベンチマークソフトを使って計測した結果を紹介していきます。
- PassMark
- CineBench R23
- PCMARK10
- Crystal DiskMark(ディスク速度)
また、ゲーミング性能についても、これもメジャーな以下のベンチマークソフトを使って計測します。
- ドラクエⅩ
- FF14 暁のフィナーレ
- 3DMark Fire Strike
CPU性能めやす
CPU性能を測るベンチマークとしては最も有名なPassMarkスコアについて、ノートパソコンによく搭載される主要なCPUのスコアを紹介します。
CPU | PassMarkスコア |
Core i7-1280P(最新第12世代) | 約23000 |
Ryzen 7 5800U | 18470 |
Core i7-1260P(最新第12世代) | 約18000 |
Core i7-1240P(最新第12世代) | 約17000 |
Ryzen 5 5600U | 15385 |
Ryzen 5 5625U | 14885 |
Ryzen 5 5500U | 13348 |
Core i7-1195G7 | 11835 |
Core i7-1165G7 | 10681 |
Core i5-1135G7 | 10298 |
Ryzen 3 5300U | 10153 |
Ryzen 3 4300U(旧世代) | 8254 |
Core i3-1115G4 | 6610 |
Intel Celeron N4120 | 2510 |
目安としてはCorei3-1115G4のスコア6610程度あれば、テレワークなど日常用途では十分で快適です。
ブラウザをたくさん立ち上げ、かつ重いアプリを複数立ち上げたまま快適に使うのであれば、Ryzen3 5300Uのスコア10153程度あると、重作業でも十分快適に使えます。
スコアを見てみると分かりますが、少し前まではIntelのCore i3,5,7 が主流でしたが、AMD Ryzenの躍進により、とりあえずIntelを選んでおく、という時代は終わりました。
AMD Ryzenのほうが性能もよく、値段も安い傾向にあるので、一般用途であればAMD Ryzenを選んでおいたほうがよい状況です。
一部、AdobeソフトなどはIntelのほうが相性がよく(シングルスレッドの性能がIntelのほうが高いため)性能が出やすいなどという結果もあります。
が、基本はAMD Ryzenを選んだほうがコスパは良いです。
2022年3月現在、徐々に、Intelの最新第12世代CPUを搭載したモデルが発表され始めています。
PassMarkスコアを見ると、第11世代と比較しても約2倍と、とんでもない伸び幅で、今後に大いに期待できます。
ただ、普通に使う分にはそこまで性能いらない、というのと、コスパではしばらくAMDに敵わないと思うので、コスパ重視であればそこまで気にせずAMDモデルの購入でよいと思います。
PassMark
Lenovo ThinkPad実測値(AMD Ryzen 5 5500U + メモリ8GB)

スコア12227は、高い数値で、普段使い用途では極めて快適といえます。
バッテリー駆動のスコアは7078で、落ち幅が目立ちました。

電源接続時:12227
バッテリー駆動時:7078(約58%)
ThinkPadの場合、バッテリー駆動時間のほうを重要視しているためか、電源未接続時のパフォーマンスをやや落とす設定になっているのかもしれません。
そのため負荷の高い作業をするときは、充電器につなげて作業をしたほうがよさそうです。
CineBench R23

マルチコアスコア:6772
シングルコアスコア:1096
Intel Core i7-1165G7のマルチスコアが約5000弱であったことを考えると、マルチスコアは十分に高いスコアです。
シングルコアスコアはやや物足りないです。Intel Core i7-1165G7やAMD Ryzen 7 5800UのHP ENVYが約1400超であったので、それよりは見劣りするスコアになっています。
ただ普段使いとしては十分な性能でしょう。
PCMARK10
PCMARK10は、実際のアプリケーションを使用したベンチマークソフトで、実際にパソコンを使った時の作業快適性を計測するのに適しているといわれているベンチマークです。
測定結果は以下の通りです。

〇トータルスコア:4615(快適めやす4000)
〇Essentials:8038(快適めやす4100)
- App Start-up Score(アプリ起動):9060
- Video Conferencing Score(Web会議):7720
- Web Browsing Score(Web閲覧):7427
Essentialsはパソコン基本性能の測定結果です。
快適めやすは4100のところ8038なので、とても高い数値です。
〇Productivity:7472(快適めやす4500)
- Spreadsheets Score(表計算):9321
- Writing Score(文書作成):5990
ProductivityはOfficeなどビジネス系アプリの速度で、高いスコアです。
〇Digital Contents Creation:4442
- Photo Editing Score(画像編集):6817
- Rendering and Visualization Score(3Dレンダリング):3786
- Video Editing Score(動画編集):3397
Digital Contents Creationは画像編集や動画編集などの性能を表すスコアです。
こちらは画像編集以外のスコアはそこまで高くなく、動画編集などは厳しいと思われます。
レビュー機はメモリ8GBでデュアルチャネルではなかったので、動画編集するならせめてメモリ16GBのデュアルチャネルにしたほうがよいと思います。
AMD Ryzen 7 5800Uを搭載した、HP ENVY x360 13-ayとのスコア比較をしてみます。
HP ENVY:AMD Ryzen 7 5800U
ThinkPad E14:AMD Ryzen 5 5500U
計測内容 | ENVY | E14 |
トータル | 5506 | 4615 |
App Start-up Score(アプリ起動) | 6429 | 9060 |
Video Conferencing Score(Web会議) | 8588 | 7720 |
Web Browsing Score(Web閲覧) | 9002 | 7427 |
Spreadsheets Score(表計算) | 11742 | 9321 |
Writing Score(文書作成) | 7594 | 5990 |
Photo Editing Score(画像編集) | 9011 | 6817 |
Rendering and Visualization Score(レンダリング) | 6036 | 3786 |
Video Editing Score(動画編集) | 4086 | 3397 |
HP ENVY(AMD Ryzen 7 5800U)は、PassMarkスコア約19000と、Ryzen 5 5500Uより圧倒的に高かったのですが、PCMARK10だとそこまでの違いはなく、優秀なCPUであると言えそうです。
HP ENVY x360 13-ayのレビュー記事は以下になりますので興味のある方は参考にしてみてください。

Crystal DiskMark

シーケンシャルリードが2200程度の値となっており、高速です。
ドラクエⅩベンチマーク

グラフィックを最高品質にすると普通の評価で、メモリがデュアルチャネルでないことが影響しており、グラフィック品質は低めでした。
FF14 暁のフィナーレベンチマーク

標準品質(ノートPC)で、設定変更を推奨でした。
HP ENVYのRyzen 7 5800Uでは6000超のスコアでやや快適、となっていたので、メモリがデュアルチャネルでないことが大きく響いています。
ゲーム用途としては向いていませんが、もしゲームをしたいならばメモリはデュアルチャネルにしましょう。
3DMark Fire Strikeベンチマーク

グラフィックスコアは1889でした。
こちらもデュアルチャネルでないことが響いて低めのスコアです。
Fire Strikeのスコア目安は以下の通りです。
グラフィックボード | 3DMark Fire Strike |
GeForce RTX 3080 Ti | 38323 |
GeForce RTX 3080 | 36176 |
GeForce RTX 3060 | 20764 |
GeForce RTX 3050 | 14877 |
GeForce GTX 1650 | 9047 |
GeForce MX450 | 約5400 |
AMD Ryzen 7 6800U 内蔵グラフィックス | 約5400 |
Intel Iris Xe Graphics(Intel CPU内蔵) | 約4500 |
AMD Ryzen 7 5800U 内蔵グラフィクス | 約3200 |
Intel Iris Xe Graphicsは第11~12世代Core i5以上に搭載されているCPU内蔵グラフィックス、Radeon GraphicsはAMD Ryzen に搭載されているCPU内蔵グラフィックスです。
CPUにより若干性能が異なるので参考値として見てください。
CPU内蔵グラフィックスだと、Intelが若干ですが優勢であったのが、最新世代のRyzen 7 6800UだとIntelを上回っていることがわかります。
めやすとしてはGeForce GTX 1650がエントリー向けグラフィックボードで、これくらいの性能があればある程度の3Dゲームが実施できます。
ThinkPad E14は、グラフィック性能はやや厳しめと言わざるを得ない性能と思います。
排熱性能と静粛性について
CPU負荷をツールでかけてみて、CPU温度と本体の温度、静粛性をチェックしてみました。



上記が測定結果ですが、負荷をかけるとCPU温度が最大64度程度まで上がり、負荷をかけ続けている間は、64度程度で推移していました。
この間、本体を触ると、キーボードの上側あたり少し熱くなりましたがほとんど気にならないレベルでした。
本体の厚さがそれなりにあるためか、排熱性能は優れていると言えそうです。
この負荷をかけているときも音はほとんど聞こえず、静粛性は高いです。
Lenovo ThinkPad E14のレビュー評価まとめ
各作業のレビュー結果は以下の通りです。
Web閲覧 | ◎(とても快適) |
---|---|
Office系事務作業 | ◎(とても快適) |
動画鑑賞 | 〇(快適) |
Web会議 | 〇(快適) |
プログラミング | 〇(快適) |
画像編集 | 〇(快適) |
動画編集 | ×(動画編集向きではない) |
ゲーム | ×(ゲーム用途向きではない) |
ノートパソコン自体の質感、デザイン、耐久性、キーボード、持ち運びやすさ、コスパなどのレビュー結果は以下の通りです。
質感 | △(普通) |
---|---|
ディスプレイ | △~〇(オプションでsRGB100%を選択したい) |
キーボード | 〇(良い) |
インターフェイス | △(普通) |
デザイン | △~〇(好みがわかれる) |
耐久性 | ◎(とても良い) |
バッテリー | ◎(とても良い) |
持ち運び | ×(14インチとしては重い) |
コスパ | ◎(コスパ抜群) |
とにかくコスパの良さが光るThinkPadです。
最小構成だと6万前半(Gen3の場合)で購入できます。

そのため、ビジネス用途やテレワーク用途で、安く、使いやすいノートパソコンを購入したいという方には特におすすめできます。
性能的には、ビジネス用途に特化していると感じます。
ただ重量は1622gと重めなので、持ち運びには適していません。
もし、様々な用途を見据える場合、以下の構成変更をしたほうがよいと思います。
- ディスプレイをsRGB100%
- メモリを16GB(デュアルチャネル)
基本は据え置きで、コスパ良く、テレワークやビジネス用途のノートパソコンが欲しい方には特にマッチするでしょう。
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