2023年に発売されたレノボIdeaPad Slim 5i Gen8(有機EL)OLED搭載モデルを、レノボよりお借りすることができたので、実機レビュー記事を書きます。
OLED(有機EL)のコスパが素晴らしく
- 有機EL/Intel Core i5/メモリ16GBが9.48万円
- IPS液晶/Intel Core i5/メモリ16GBが7.48万円
という価格で、OLED(有機EL)搭載モデルで性能も十分、全メーカー最安値レベルでコスパ最強です。
性能も高くてディスプレイも有機ELで綺麗、ほとんどの方におすすめできる機種です。
レビュー機のマシンのスペックは以下の通りです。
- CPU:Intel Core i5-13500H
- メモリ16GB
- SSD 512GB
- 14インチOLED WQXGA液晶(2560×1600)
※レノボIdeaPad Slim 5i Gen8は、発売当初のOLED版でないモデルのレビュー記事を書いています。CPUと液晶以外のボディは同じのため、外観写真について一部前回と同じ写真を使っております。
OS | Windows11 Home(64bit) |
CPU | インテル® Core™ i5-12450H ,インテル® Core™ i5-13500H |
メモリ | 16 GB LPDDR5-5200MHz |
ストレージ | 512 GB SSD, M.2 PCIe-NVMe |
液晶 | 14″ WUXGA液晶 (1920 x 1200) IPS, 光沢なし, マルチタッチ非対応, 45%NTSC, 300 nit, 60Hz, LEDバックライト |
液晶(有機EL) | 14″ WUXGA OLED(有機ELディスプレイ) (1920 x 1200) 光沢あり, マルチタッチ非対応, HDR500, 100%DCI-P3, 400 nit, 60Hz, ブルーライト軽減パネル |
重量 | 約1.46kg |
サイズ | 約 312.0×221.0x16.9mm(最薄部) |
バッテリー | 3 セル リチウムイオンポリマーバッテリー 56.6Wh |
価格 | 7万円台~(時期によって変動) |
レノボIdeaPad Slim 5i Gen8 OLEDの特徴
OLED(有機EL)搭載ノートパソコンでコスパ最強
レノボIdeaPad Slim 5i Gen8は、OLED(有機EL)搭載、かつCore i5、メモリ16GBという十分な性能を持つ機種として、全メーカー最安値レベルのコスパを備えています。
IPS液晶であれば7.48万円で、これでも性能やボディ品質からすると安いのですが、OLED版は8.98万と、有機EL搭載機種としてはライバル不在といえるほど、安いです。
旧型と比較して質感が向上、ディスプレイ16:10も嬉しい
上記写真は、左が新型のIdeaPad Slim 5i Gen8で、右が旧型のIdeaPad Slim 550です。
もともとレノボIdeaPad Slim 5シリーズは、旧型から性能・質感と価格の安さを両立しているコスパ最強機種です。
私は家族用として、旧型のIdeaPad Slim 550を購入していますが、以下の点改良されています。
- ボディが旧型と比較して質感が高くなった
- ディスプレイ画面比率が16:9→16:10になって質感向上
ボディは、旧型は樹脂製であったと思いますが、新型はフルアルミボディとなっており、質感・手触りの感触が向上しています。
またアルミのほうが耐久性も高く、持ち運びにも優れています。
ディスプレも縦長の16:10を採用し、見やすくなりました。
旧型570までは、DELL Inprion 14 と比較してディスプレイが16:9であることがマイナスポイントでしたが、新型より改善されました。
CPUは最新のIntel Hシリーズを搭載し性能が高い
CPUは、最新世代の高性能シリーズ Intel Core i5-13500Hを搭載しています。
発売当初は、PシリーズのIntel Core i5-1340Pを搭載していたのですが、マイナーチェンジでOLED版の追加と、CPUがHシリーズに置き換えられました。
このCore i5-13500Hが極めて性能が高く、一般用途は超快適、動画編集など重い作業でもある程度こなせるだけの性能があります。
9万円を切るような価格で、OLEDも搭載してこのCPU性能というのは、本当にすごいと思います。
ディスプレイの解像度は1920×1200まで
ディスプレイはOLED(有機EL)なのでとても綺麗ですが、少し残念なのは解像度が2Kではなく、1920×1200ということです。
有機ELのディスプレイは、解像度2Kまでにできる機種が多いので、1920×1200だと、せっかくの綺麗なディスプレイなのに少し物足りなさを感じます。
文字打ち作業主体ならIPSのほうがよいかも
また、解像度のせい?であるかどうかが分からないのですが、この機種は動画や写真はすごくきれいに見えますが、ブログなど文字を打つ作業主体だと、文字が鮮やかすぎる?ように感じました。
そのため長時間の文字を打つような作業であると、もしかすると目が疲れてしまう可能性があるので、ビジネス用途で使うならIPS液晶のほうがよいと思います。
動画鑑賞や写真編集などが主要用途になるのであれば、OLED版のほうが良いと思います。
ライバル機種との比較
有機ELを搭載し、レノボIdeaPad Slim 5i Gen8と同等レベルの性能を保持している機種は、いずれも上位機種となり価格が高くなるため、ライバル不在といえるコスパです。
HP ENVY x360 13-bf
OS | Windows 11 Home 64ビット |
CPU | 第12世代 インテル® Core™ i5-1230U,インテル® Core™ i7-1250U |
メモリ | 8~16GB(デュアルチャネル) |
ディスプレイ(OLED) | 13.3インチワイド・2.8K ブライトビュー(光沢)・OLED タッチディスプレイ (2880×1800 / 16:10 / 400nit / 255ppi) |
ディスプレイ(IPS) | 13.3インチワイド・WQXGA ブライトビュー(光沢)・IPSタッチディスプレイ (2560×1600 / 16:10 / 400nit / 227ppi) |
SSD | 512GB SSD |
光学ドライブ | なし |
無線LAN | IEEE 802.11ax (Wi-Fi 6E対応) |
Bluetooth | Bluetooth(Ver5.3) |
Webカメラ | HP True Vision 5MP IR カメラ (約500万画素) |
指紋認証 | あり |
顔認証 | あり |
外形寸法(mm) | 約 298 × 216 × 16.9 (最薄部) mm |
駆動時間 | 最大17時間(66Wh) |
重量 | 1.33kg |
価格 | 13万円台~(セール10万円台~) |
HP ENVYは、OLEDモデルの場合、通常14万円台~、セール時でも12~13万円台となります。
ENVYはハイエンド機種ということもありますが、コスパではIdeaPad Slim のほうが圧倒的に上です。
レノボYoga 7i Gen8
OS | Windows11 Home(64bit) |
CPU | インテル® Core i5-1340P |
メモリ | 16 GB LPDDR5-5200MHz (オンボード) |
ストレージ | 512 GB SSD, M.2 PCIe-NVMe |
液晶 | 16″ WQXGA液晶 (2560 x 1600) IPS, 光沢あり, マルチタッチパネル, 100%sRGB, 400 nit, 60Hz |
カメラ | IR&1080p FHDカメラ (プライバシーシャッター付) |
指紋認証 | なし |
重量 | 約1.98kg |
サイズ | 約 362.16×250.12×16.99mm(最薄部) |
バッテリー | 最大21.5時間 71Wh |
価格 | 15万円台〜 |
レノボYoga 7シリーズ Gen8は、以下の3ラインナップがあります。
- 16インチIntel(IPS液晶、2 in 1)
- 14インチIntel(有機EL液晶、2 in 1)
- 14インチAMD(有機EL液晶、2 in 1)
有機EL(OLED)を選ぶならば14インチのほうで、13万円台~となります。
Yogaシリーズは、IdeaPadシリーズよりも1ランク上の機種となり、その分価格も上がります。
有機EL搭載で、最新世代のCore i5もしくはRyzen 5以上となると、12~15万円台の機種が多く、IdeaPad Slim 5i Gen8の8.98万円というのは、破格のコスパとなります。
レノボIdeaPad Slim 5i Gen8 OLEDのスペックと価格
スペック
OS | Windows11 Home(64bit) |
CPU | インテル® Core™ i5-12450H ,インテル® Core™ i5-13500H |
メモリ | 16 GB LPDDR5-5200MHz |
ストレージ | 512 GB SSD, M.2 PCIe-NVMe |
液晶 | 14″ WUXGA液晶 (1920 x 1200) IPS, 光沢なし, マルチタッチ非対応, 45%NTSC, 300 nit, 60Hz, LEDバックライト |
液晶(有機EL) | 14″ WUXGA OLED(有機ELディスプレイ) (1920 x 1200) 光沢あり, マルチタッチ非対応, HDR500, 100%DCI-P3, 400 nit, 60Hz, ブルーライト軽減パネル |
重量 | 約1.46kg |
サイズ | 約 312.0×221.0x16.9mm(最薄部) |
バッテリー | 3 セル リチウムイオンポリマーバッテリー 56.6Wh |
価格 | 7万円台~(時期によって変動) |
Intel第12、13世代のCPUを搭載、メモリ16GB、SSD512GBと、5年は確実に快適に使える性能を確保しています。
価格と納期
上記スペックのマシンが、2023年8月現在、8.98万円台から購入できます。
納期も1~2日と速いです。
OLED搭載、かつ最新世代のIntel Core i5搭載機種としては最安値レベルのコスパとなります。
レノボIdeaPad Slim 5i Gen8 14の外観と機能
外観・デザイン・質感
質感は素晴らしく高く、10万以下とは思えないほどの質感があります。
新型よりフルアルミボディとなったので凄く綺麗です。アルミは耐久性も高いのでその点でも安心できます。
横から見た写真です。薄型とまではいきませんが、持ち運びもできるくらいのサイズ感です。
最大まで開いた時の写真です。180度にはなりませんが、十分でしょう。
- 新型よりフルアルミボディとなり質感と耐久性が向上
重量
メーカー公称の重量は1.46kgです。実測値は1468gとほぼ同じでした。
ちなみにIPS液晶の実測値は1467gで、IPSと有機EL(OLED)はほぼ同じ重さのようです。
手に持ってみると少し重いですが、たまにならば持ち運びも出来なくはない重量です。
アダプターは出力65Wで、それなりに大きいです。重量は以下の通りです。
本体実測値 | 1468g |
---|---|
アダプター | 296g |
持ち運びも考慮するなら、電源アダプターはUSB Type-C対応の軽量でコンパクトなものを買ってしまったほうがよいと思います。私も購入しています。
軽量な充電器とケーブルを買えば、重量を合計100~110g程度に抑えることができます。
ディスプレイ
ディスプレイは、14インチ WUXGA(1920 x 1200) 、OLED(有機EL) 光沢, マルチタッチ非対応, HDR500, 100%DCI-P3(sRGB133%), 400 nit, 60Hzのディスプレイです。
有機ELのためとても色鮮やかなディスプレイです。
動画鑑賞や写真編集に向くディスプレイと言えます。
半面・・・光沢で解像度がそこまで高いわけではないためか、文字を打つ、見るような事務作業の場合、画面が鮮やかで綺麗すぎて、長時間使っていると目が疲れるかもしれない、というような印象を持ちました。
事務作業メインで使う場合は、有機ELではなくIPS液晶で十分かもしれません。
- 解像度1920×1200
- 画面比率16:10
- 100%DCI-P3(sRGB133%)
- 輝度400nit
キーボード
キーピッチは横19mm、縦18mmです。
ENTERキーやBackspaceキーがくっついている、レノボIdeaPadおなじみのキー配置です。
全般的には標準的なキー配置です。
ただ矢印キーの上下がくっついているので、ここは少し打ちづらく感じます。
キーストローク は約1.4mm です。
キーボードで点数をつけるなら65~70点くらいで普通に打てるキーボードです。コスパ抜群の値段からすると納得できるキーボードと思います。
タッチパッドの操作性も、普通でした。
キーボードバックライトも搭載しており、暗い場所での作業も苦になりません。
指紋認証には対応していません。まあノートパソコンの場合そこまで指紋認証はいらないかな?とも思います。
- キーボードは配置・打鍵感とも及第点をクリア
- キーボードバックライト搭載
- 指紋認証なし
インターフェイス
左側面のインターフェイスは、奥から順番に
- USB 3.2 Gen1 Type-C(電源供給およびDisplayPort対応)
- HDMI
- USB 3.2 Gen1 Type-C(電源供給およびDisplayPort対応)
- イヤホンジャック
となります。
右側面のインターフェイスが、奥から順番に
- USB 3.2 Gen 1 Type-A
- USB 3.2 Gen 1 Type-A
- MicroSDカード リーダー
となります。
有線LANとThunderboltポートはないですが、インターフェイスに不足を感じることはないと思います。
- USB Type-Aポートが2つ
- HDMIあり
- USB Type-Cポートが2つ
- Thunderboltポートはなし
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリーは56.6Whrと、比較的大きいバッテリー容量となります。
以下の条件にてバッテリー駆動時間のチェックを行いました。
- 輝度MAX
- youtube動画流しっぱなし
- インテリジェントクーリング(デフォルト)で計測
メーカー公称時間 | 14時間 |
---|---|
残量0%まで | 4時間37分 |
バッテリー持ちは普通です。
有機ELで輝度が高いため、MAX輝度だとバッテリー持ちは少な目になります。長時間バッテリー駆動する場合は輝度を落とすとよいでしょう。
WEBカメラ
解像度1080p FHDカメラ (プライバシーシャッター付)が付いています。
この価格帯としてはフルHDのカメラ、物理のプライバシーシャッターもついているのは素晴らしいです。
Web会議にはありがたいですね。このパソコンを使ってのWeb会議も問題なくこなせるでしょう。
スピーカー
表面に2つのスピーカーが搭載されています。スピーカーの音質は普通かな?と思います。HP ENVYが10点とすると8点くらいです。完全なる主観ですみません(^^;
何台かのノートパソコンスピーカーを聞き比べてみて、HP ENVYのスピーカーはかなり優秀ということが分かっているので、まあ普通の音質、と思います。
無線速度のテスト
自宅のWiFiは、11ac(Wi-Fi5)で5.0GHzを使用していますが、同じ部屋だと380Mbps速度が出ており、十分に高速です。
ネットワークアダプタは、Wi-Fi 6E対応のものが搭載されていました。
機種 | 無線速度 |
ThinkPad X1 Carbon | 390Mbps |
Yoga 7i Gen8 | 380Mbps |
ThinkBook 13x Gen2 | 400Mbps |
Yoga 6 Gen8 | 510Mbps |
IdeaPad Slim 5i Gen8 | 550Mbps |
HP ENVY x360 13-ay | 570Mbps |
HP ENVY Pavilion Aero | 580Mbps |
HP ENVYなどは500Mbps以上出ていますが、同等レベルの速度です。
起動時間チェック
1回目 | 8.30秒 |
---|---|
2回目 | 7.98秒 |
3回目 | 7.85秒 |
起動時間は極めて高速です。
IdeaPad 5シリーズは起動がとても速く、すぐに起動します。こんなに速く起動するノートパソコンはそうそうないです。
レノボIdeaPad Slim 5i Gen8(OLED)の内部性能・処理速度
パソコン処理性能を計測する上でメジャーな、以下のベンチマークソフトを使って計測した結果を紹介していきます。
- PassMark
- CineBench R23
- PCMARK10
- Crystal DiskMark(ディスク速度)
また、ゲーミング性能についても、これもメジャーな以下のベンチマークソフトを使って計測します。
- ドラクエⅩ(軽量級3D)
- FF14(中量級3D)
- FF15(重量級3D)
- 3DMark
画像編集性能については、画像編集ソフトRawTherapeeでRAW現像10枚の書き出し時間を計測しました。
- RawTherapeeでのRAW現像時間
動画編集性能については、動画編集ソフトDavinci ResolveでフルHDのyoutube動画書き出し時間を計測しました。
- Davinci Resolveでのyoutube動画書き出し
計測結果については、電源に接続し、エクストリームパフォーマンスモードでの計測としています。
PassMarkのみは、デフォルトのインテリジェントクーリングでの計測も行っています。
CPU性能を測るベンチマークとしては最も有名なPassMarkスコアについて、ノートパソコンによく搭載される主要なCPUのスコアを紹介します。
CPU | PassMarkスコア |
Core i7-13700H | 30030 |
Core i7-12700H | 27020 |
Core i5-13500H | 23554 |
Ryzen 7 6800H | 23797 |
Ryzen 7 7735U | 21082 |
Core i7-1360P | 20813 |
Ryzen 7 6800U | 20727 |
Ryzen 7 7730U | 18864 |
Ryzen 7 5800U | 18837 |
Ryzen 7 5825U | 18386 |
Core i5-1340P | 17878 |
Core i5-1335U | 17352 |
Core i7-1260P | 17203 |
Core i5-1240P | 17345 |
Ryzen 5 7535U | 17123 |
Ryzen 5 7530U | 16509 |
Ryzen 5 5600U | 15000 |
Ryzen 5 5625U | 15000 |
Core i5-1235U | 13865 |
Core i3-1315U | 13755 |
Ryzen 3 7330U | 11816 |
Core i7-1165G7 | 10681 |
Core i5-1135G7 | 10298 |
Ryzen 3 5300U | 10000 |
Core i3-1115G4 | 6610 |
Intel N100 | 5657 |
Intel Celeron 7305 | 2665 |
事務作業でブラウザをたくさん立ち上げ、かつ重いアプリを複数立ち上げたまま快適に使うのであれば、Core i5-1135G7のスコア10000以上あると、重作業でも十分快適に使えます。
Intelは、第11世代では、AMDにベンチマークで差をつけられていましたが、12世代となり、その差がほぼなくなりました。
Intel Core i5-13500H
PassMark
電源接続時(インテリジェントクーリング)
電源接続時(エクストリームパフォーマンス)
バッテリー駆動時
エクストリームパフォーマンスの設定では、24533と極めて高いスコア結果となりました。
普段使いでも、Core i5-1335Uなど省電力性能重視のUプロセッサーとは一段階違った性能の良さを感じることができ、ワードプレスでブログを書いていても明確に違う、というレスポンスの違いを感じます。
電源設定がインテリジェントクーリングの場合、23533でした。
マルチ/シングル | エクストリーム | インテリジェント |
マルチスレッド | 24533 | 23533(95.9%) |
シングルスレッド | 3830 | 3835(100.1%) |
性能はほぼ変わらず、インテリジェントクーリングでも問題ない性能を発揮できると思います。
バッテリー駆動時は21469と、落ち幅は普通でした。ただシングルスレッドはやや落ちています。
マルチ/シングル | 電源接続 | バッテリー駆動 |
マルチスレッド | 24533 | 21469(87.5%) |
シングルスレッド | 3830 | 3006(78.4%) |
2022年主流だった、Inte Core i7-1260P、Ryzen 7 6800Uおよび、2021年主流だった、Ryzen 7 5800U、Intel Core i7-1165G7と比較します。
CPU | マルチ | シングル |
Ryzen 7 6800H | 25955 | 3458 |
Core i5-13500H | 24533 | 3830 |
Core i5-1340P | 21578 | 3742 |
Ryzen 7 6800U | 21461 | 3459 |
Ryzen 7 7735U | 21278 | 3419 |
Ryzen 7 7730U | 21446 | 3258 |
Core i7-1260P | 20778 | 3713 |
Ryzen 7 5800U | 18644 | 3108 |
Core i5-1335U | 17694 | 3684 |
Core i5-1235U | 16601 | 3465 |
Ryzen 5 5625U | 16933 | 3138 |
Core i7-1165G7 | 11005 | 3142 |
さすがの性能というところで、素晴らしいパフォーマンスです。
CineBench R23
マルチコアスコア:11027
シングルコアスコア:1779
マルチコアスコア・シングルコアスコアともに、PassMarkと同じく、極めて高い数値です。
2022年主流だった、Inte Core i7-1260P、Ryzen 7 6800Uおよび、2021年主流だった、Ryzen 7 5800U、Intel Core i7-1165G7と比較します。
CPU | マルチコア | シングルコア |
Ryzen 7 6800H | 13505 | 1481 |
Core i5-13500H | 11027 | 1779 |
Ryzen 7 6800U | 11620 | 1481 |
Core i5-1340P | 9301 | 1714 |
Ryzen 7 7735U | 9250 | 1515 |
Ryzen 7 7730U | 9411 | 1423 |
Core i7-1260P | 9018 | 1799 |
Ryzen 7 5800U | 9276 | 1436 |
Ryzen 5 5625U | 8064 | 1390 |
Core i5-1235U | 6961 | 1461 |
Core i7-1165G7 | 4122 | 1383 |
こちらも極めて高い数値です。
PCMARK10
PCMARK10は、実際のアプリケーションを使用したベンチマークソフトで、実際にパソコンを使った時の作業快適性を計測するのに適しているといわれているベンチマークです。
測定結果は以下の通りです。
トータルスコア:5733
Essentials:10213(快適めやす4100)
Essentialsはパソコン基本性能の測定結果です。
快適めやすは4100なので、とても高い数値です。実際に使ってみてもレスポンスは極めて快適です。
Productivity:7348(快適めやす4500)
ProductivityはOfficeなどビジネス系アプリの速度で、これも十分なスコアです。
Digital Contents Creation:6816
Digital Contents Creationは画像編集や動画編集などの性能を表すスコアです。こちらも高いスコアです。
Intel Core i5-1340Pを搭載したYoga 7i Gen8と比較してみます。
レノボIdeaPad Slim 5i Gen8:Intel Core i5-13500H
レノボYoga 7i Gen8:Intel Core i5-1340P
計測内容 | IdeaPad Slim | Yoga 7i Gen8 |
トータル | 5733 | 5623 |
App Start-up Score(アプリ起動) | 12953 | 12449 |
Video Conferencing Score(Web会議) | 8062 | 8347 |
Web Browsing Score(Web閲覧) | 10203 | 9788 |
Spreadsheets Score(表計算) | 7238 | 6973 |
Writing Score(文書作成) | 7460 | 7352 |
Photo Editing Score(画像編集) | 10383 | 10158 |
Rendering and Visualization Score(レンダリング) | 4666 | 4690 |
Video Editing Score(動画編集) | 6539 | 6320 |
最新世代のIntel Core i5-1340Pと比較し、少しずつ上回るスコアとなっています。
実際に使ってみても、ワードプレス編集などのレスポンスは極めて快適です。
直近でCore i5-1235Uを実機レビューしていたのですが、体感できるくらいにレスポンスの違いを感じました。
Crystal DiskMark
シーケンシャルリードが5000を超えており、極めて高速です。
2021年式のHP ENVYも高速でしたが、HP ENVYは3500だったのでとても高速です。
機種 | シーケンシャルリード |
レノボYoga 7i Gen8 | 5091 |
レノボIdeaPad Slim 5i Gen8 | 5086 |
HP Pavilion Aero 13-be(2023年式) | 5045 |
レノボThinkPad X1 Gen11 | 3888 |
レノボThinkBook 13x Gen2 | 3603 |
HP ENVY 13-ay(2021年式) | 3500 |
ドラクエⅩベンチマーク(軽量3D)
最高品質で快適の結果となりました。
なぜかIntelのCPUは、DQ10のベンチマークはAMD Ryzenよりも相性が悪く、低めのスコアになります。
FF14 暁のフィナーレベンチマーク(中量級3D)
標準品質(ノートPC)で、快適の結果となりました。
FF14など中量級3Dゲームはできそうですが、FF15など重い3Dゲームは厳しいと言えます。ただしCPUのグラフィック性能としては十分に高いスコアです。
CPU | スコア |
Intel Core i5-13500H | 8214 |
AMD Ryzen 7 7735U | 7490 |
Intel Core i5-1340P | 7383 |
Intel Core i5-1235U | 7287 |
Intel Core i5-1335U | 5638 |
AMD Ryzen 7 7730U | 5081 |
FF15ベンチマーク(重量級3D)
スコアは軽量品質でもやや重いとなりました。
CPU | スコア |
Intel Core i5-13500H | 2875 |
AMD Ryzen 7 7735U | 3470 |
HP Pavilion AeroのAMD Ryzen 7 7735Uと比較して、FF14はIntel Core i5-13500Hのほうが高いスコアでしたがFF15はRyzen 7 7735Uのほうが高いスコアでした。
いずれにせよFF15クラスの重量級3ゲームは、外部GPUなしでは厳しいようです。
3DMark ベンチマーク
Fire Strikeのスコアは5237でした。
Fire Strikeのスコア目安は以下の通りです。
グラフィックボード | 3DMark Fire Strike |
GeForce RTX 3080 Ti | 38323 |
GeForce RTX 3080 | 36176 |
GeForce RTX 3060 | 20764 |
GeForce RTX 3050 Ti | 14911 |
GeForce GTX 1650 | 9000 |
AMD Ryzen 7 6800U(CPU内蔵) | 6666 |
Intel Core i5-13500H(CPU内蔵) | 5237 |
Intel Core i5-1340P(CPU内蔵) | 5000 |
Intel Core i7-1260P(CPU内蔵) | 5000 |
Intel Core i5-1235U(CPU内蔵) | 4284 |
Intel Core i7-1165G7(CPU内蔵) | 4200 |
AMD Ryzen 7 7730U(CPU内蔵) | 4000 |
AMD Ryzen 5 5625U(CPU内蔵) | 3288 |
AMD Ryzen 7 5800U(CPU内蔵) | 3276 |
めやすとしてはGeForce GTX 1650がエントリー向けグラフィックボードとなります。
Core i5-13500Hは、GTX 1650の半分程度のため、重めの3Dゲームは厳しいでしょう。
RawTherapeeでのRAW現像時間
フリーの画像編集ソフトRawTherapeeを使って、スマホで撮影したRAW画像10枚のRAW現像にかかる時間を測定しました。
CPU | 時間 |
Intel Core i5-13500H | 13秒 |
Intel Core i5-1340P | 13秒 |
Intel Core i5-1335U | 17秒 |
Intel Core i5-1235U | 18秒 |
AMD Ryzen 7 7730U | 17秒 |
AMD Ryzen 7 5800U | 23秒 |
とても優秀な結果で、性能の高さがうかがえます。
Davinci Resolveでのyoutube動画書き出し時間
動画編集ソフトDavinci Resolveで、4分のフルHDのyoutube動画書き出し時間にかかった時間を計測しました。
CPU | 時間 |
AMD Ryzen 7 6800H+GeForce RTX 3050 Ti | 48秒 |
Intel Core i5-13500H | 1分10秒 |
Intel Core i5-1340P | 1分17秒 |
AMD Ryzen 7 7735U | 1分18秒 |
AMD Ryzen 7 6800U | 1分18秒 |
Intel Core i7-1260P | 1分28秒 |
AMD Ryzen 7 7730U | 1分29秒 |
Intel Core i5-1235U | 1分40秒 |
Intel Core i5-1335U | 1分48秒 |
AMD Ryzen 7 5800U | 1分56秒 |
高性能なHプロセッサーということもあり、さすがの速さでした。
動画編集もある程度ならこなせる性能があります。
排熱性能と静粛性について
CPU負荷をツールでかけてみて、CPU温度と本体の温度、静粛性をチェックしてみました。
パフォーマンスの高いエクストリーム・パフォーマンスモードで計測しています。
負荷をかける前の状態です。
負荷をかけ続けた時の状態です。
上記が測定結果ですが、負荷をかけるとCPU温度が上がり、90℃超まで上がりました。
その後もあまり下がらず90℃程度で推移します。
この間、キーボードが少し、熱くなるような感覚がありますが、使えないほど熱くなるというほどではないです。ただ裏面上部がけっこう、熱くなります。
また、負荷をかけた時の音について、「サー・・・」という音がある程度聞こえます。
騒音測定アプリで測定したところ、負荷をかけている状態で40~45db弱程度でした。
騒音目安については以下の通りです。
騒音値(db) | めやす |
50db | 大きく聞こえる。静かな事務所 |
40db | 聞こえるが会話に支障なし。図書館、静かな住宅地の昼 |
30db | 小さく聞こえる。郊外の深夜、ささやき声 |
20db | ほとんど聞こえない。ささやき |
高性能なHプロセッサーを搭載しているというのもあり、UシリーズやPシリーズのプロセッサーと比較すると、やや音がうるさい、という印象ですが、うるさすぎるということはないです。
レノボIdeaPad Slim 5i Gen8(OLED)のレビュー評価まとめ
評価まとめ
各作業のレビュー結果は以下の通りです。
Web閲覧 | ◎(とても快適) |
---|---|
Office系事務作業 | ◎(とても快適) |
動画鑑賞 | ◎(とても快適) |
Web会議 | ◎(快適) |
SNS・ブログ | ◎(快適) |
プログラミング | ◎(快適) |
画像・写真編集 | ◎(快適) |
動画編集 | △~〇(動画編集もそれなりに可能) |
ゲーム | ×~△(重い3Dゲームは厳しい) |
ノートパソコン自体の質感、デザイン、耐久性、キーボード、持ち運びやすさ、コスパなどのレビュー結果は以下の通りです。
質感 | 〇(良い) |
---|---|
ディスプレイ | ◎(とても良い) |
キーボード | △~○(普通) |
インターフェイス | ○(良い) |
デザイン | △~○(普通) |
耐久性 | ○(良い) |
バッテリー | △(普通) |
持ち運び | △(持ち運びには向かない) |
コスパ | ◎(OLEDコスパ最強) |
とにかく、OLED(有機EL)搭載、かつ、この性能としてのコスパが素晴らしいです。
レノボIdeaPad Slim 5i Gen8(OLED)の良い点
- OLED(有機EL)で9万円台弱と極めて安い
- 性能もIntel Core i5-13500Hを搭載し高い
- ボディの質感も価格からすると十分に高い
全体的に弱点のない出来栄え、かつ、ディスプレイがOLED(有機EL)でとても綺麗なので、多くの方におすすめできる機種です。
特に、プライベートで動画鑑賞や写真鑑賞・編集を楽しみたい方に向くと思います。
レノボIdeaPad Slim 5i Gen8 OLEDで気になった点
- キーボードは普通
- 解像度が1920×1200と普通
全体的に弱点の少ない作りですが、キーボードの出来は普通で、タイピング作業が大半を占める方にはディスプレイがオーバースペックかもしれません。
また解像度が1920×1200止まりで2Kでないというのも、人によっては気になる点かと思います。
このノートパソコンを購入するのに向く方
- 一般用途全般で快適なパソコンが欲しい方
- 綺麗なディスプレイで動画鑑賞や写真編集を楽しみたい方
- 綺麗なディスプレイのノートパソコンを10万以下で欲しい方
一般用途全般で快適な作業ができるので、ほとんどの方におすすめでき、特に、綺麗なディスプレイで動画鑑賞や写真編集を楽しみたい方に向きます。
それに、OLED(有機EL)搭載機種としてコスパが素晴らしく、10万円以下で高性能ノートパソコンを探している方にも向く機種と言えます。
一般用途で使うほとんどの方におすすめできる機種です。
ただ、記事作成などタイピング用途がメインで動画や写真にはあまり使わない、という方には、ディスプレイが綺麗すぎるかもしれません。
その場合、以下のThinkBook 13x Gen2のほうが、記事を書くなどタイピング主体の使い方としてはマッチするのではないかと思います。
こちらの機種もレビュー記事を書いているので参考にしてみてください。
レノボ ThinkBook 13x Gen2
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