※2022年11月更新
当機種は2022年11月現在、在庫切れで購入できなくなってしまっています。
かわりに、Intel版の13-bfという機種が新発売されていますのでこちらもチェックにしてみてください。
13インチモバイルノートパソコンで、個人的にコスパ最強でおすすめと思っているHPの2機種
HP Pavilion Aero 13-be
HP ENVY x360 13-ay
のうち、私は迷った末、HP ENVY x360 13-ayを購入しましたので、購入レビューを書きたいと思います。

私が購入したのはRyzen 7 5800U + メモリ16GB + SSD 1TBというパフォーマンスモデルで、セールにより大幅値引きしており、10.4万という、最強のコスパにて購入できました。
最近、様々なノートパソコンをレビューしていますが、その中でもこのENVYは、とても上質感があり、ディプレイも綺麗で総合力が高いので、買ってよかったなあとしみじみ思っています。性能も申し分なしです。
購入前は、キーボードの配置にクセがあることが分かっていたので(右端にEnterがない)、それですごく悩みましたが、いざ購入して使っているとすぐに慣れました。
むしろキー配置に慣れてしまえば、打鍵感はかなり上々でキー配置も綺麗なので、利点が目立つようになりました。
そういった点でも買ってよかったと思えるノートパソコンです。おすすめできます。
HP ENVY x360 13-ay 製品紹介
HP ENVY x360 13-ayの特徴
HPのENVYは、HPの個人向けノートPCシリーズの中では、上位に位置づけられるシリーズです。

上位シリーズから順番に
- Spectre
- ENVY
- Pavilion
- HP
というシリーズがあり、ENVYは上から2番目に位置づけられるシリーズです。
HPの個人向けノートパソコンで最も人気があるのは、PavilionとHPです。
理由はこの2つが安くてコスパがよいから、です。
ENVYは、PavilionやHPシリーズと比較すると、価格が少し高いのですが、その分本体にコストがかかっており、デザインや質感が上質であることが最大の特徴です。

価格.comのモバイルノート人気ランキングでも4位と、価格の割に検討しています。
売れ筋1位~3位は10万以下のモデルのため、10万以上で4位に食い込んでいるというのは、かなりの人気であることが伺えます。
またタッチパネル搭載で、2 in 1として使うこともできるので、タブレットモードとして使うこともできます。
ENVYより更に格上のシリーズで、Spectreというシリーズがあり、こちらも13インチモデルが販売されています。

ただ、Spectreは、ENVYより更に高いのと、デザインが派手?すぎる・・と個人的には感じるので、好みが分かれると思います。
私はENVYのほうが気に入りました。
HP ENVY x360 13-ayは、AMD Ryzen プロセッサーを搭載したモデルです。
IntelのCPU搭載モデルは、13-bdという名称で販売されていましたが現在、販売停止になっています。おそらく、最新第12世代CPU搭載モデルが今後発売されると思います。
このENVY x360 13-ayですが、2020年はむちゃくちゃ人気があったようで、HPのラインナップでも売れ筋1位になるほどであったようです。
理由は高機能・高品質、かつ価格が安かったからでしょう。Ryzen 3の構成ならば8万円台で購入可能であったようです。
2021年〜2022年は、上述のPavilion Aero 13-beという軽量な最強コスパモバイルノートが発売されたので、人気がそちらに一気にシフトした感じですね。
ただHP ENVY x360 13-ayのほうも、価格がじわじわと落ちてきており、私が購入した2022年4月16日では、Ryzen 5 5600U搭載構成であれば8.0万(価格.com限定モデル)で購入できるという、破格のコスパになっています。
スペック紹介
OS | Windows 11 Home 64ビット |
CPU | AMD Ryzen7 5800U プロセッサー |
メモリ | 16GB(デュアルチャネル) |
ディスプレイサイズ | 13.3インチ・フルHDブライトビュー・IPSタッチディスプレイ(1920×1080) |
SSD | 1TB SSD |
光学ドライブ | なし |
無線LAN | Wi-Fi 6(IEEE802.11ax)(2.4Gbps)+IEEE802.11ac/a/b/g/n |
Bluetooth | Bluetooth(Ver5.2) |
Webカメラ | 前面:有効画素数 約92万画素 |
指紋認証 | あり |
顔認証 | なし |
外形寸法(mm) | 約306mm(幅)×約15.5mm(高さ)×約194mm(奥行) |
駆動時間 | 最大15時間 |
重量 | 1.25kg |
価格 | 9万~12.4万(価格.com限定) |
上記がカタログスペックとなります。
私が購入したのはAMD Ryzen 7 5800U、メモリ16GB、SSD 1TBのパフォーマンスモデルですが、スタンダードモデルのRyzen 5 5600U、メモリ8GBでも十分な性能です。
※2022年5月追記
やや、値上がりしてしまい、私が購入したパフォーマンスモデル構成が、価格.com限定で12.4万となっています。
ENVYシリーズは、スタンダードモデルPavilionの上位モデルに位置づけされるためか、PC本体が高品質で、装備も充実しています。

上記のように、Wifiのアンテナも複数アンテナ搭載されていたり、コストがかかっていることが伺えます。

上記のように耐久性も考慮されており、長期間使う場合にも安心できます。
HP ENVY x360 13-ayの外観と機能について
外観・デザイン・質感



とても上質なデザインと質感です。
色は、ナイトフォールブラックという色で、黒にやや茶色が入っているような落ち着いた色ですが、とても上質な色です。
この色とデザインであれば、ビジネス用、プライベートでカフェで使うなどでも全く問題なく使えます。

背面が排熱用の口になっているのと、ENVYの文字が書かれています。

裏面の写真です。

このようにタブレットモードとしても使用することができます。

180度倒して使うこともできます。

外観やデザインで驚いたのは、とにかく薄い!ということですね。
薄くてスリムなので、カバンにも入れやすいデザインになっています。

薄さ重視のためか、左右に1つずつついているUSB Type-Aの接続口は、接続口が下にずらせるようになっており、下にずらして接続するようになっています。
実際に差し込んでみましたが、少し力をいれないと差し込めないようになっていました。
このあたりの使い勝手はインターフェイスのところでも説明します。
- 〇:デザイン・質感良し
- 〇:薄くてコンパクトなサイズ
- 〇:落ち着いたデザイン
- 〇:タブレットモードとしても使える
重量
メーカー公称の重量は1.25kgです。

手に持ってみると、若干ずっしりとした感じはします。
ただ、私の場合は持ち歩きはビジネスリュックに入れてしまうので、リュックに入れる分には重さは気になりませんでした。

実測値は1250gでカタログ値と同等でした。
付属の純正バッテリーはコードがかさばり、重さもそれなりにあるので、本体と純正バッテリーを合わせると約1.5㎏の重量となります。

実測値は純正バッテリー合わせて1535gでした。
バッテリーは、USB Type-C対応の軽量な充電器を購入して持ち歩いたほうがよいと思います。私もそうしています。
1.25㎏の重量がどうしても気になる、という方は、957gで価格も安い、HP Pavilion Aero 13-beのほうが最有力候補になると思います。
- △:重量1.25㎏は持ち運びには少し重いかも
- 〇:薄いのでカバンにはいれやすい
ディスプレイ
ディスプレイは、光沢でアスペクト比16:9、解像度FHDのIPSタッチパネルディスプレイです。
輝度400nit、sRGBカバー率98%と、価格の割に高性能なディスプレイとなっています。


とても色鮮やかで明るいディスプレイです。
このディスプレイなら、写真が趣味で画像編集などされる方にも、向くと思います。
HP ENVYは光沢ディスプレイのため、鮮やかでとてもきれいな液晶ですが、映り込みはかなりあるので、そこは好みが分かれるかもしれません。

- 〇:輝度400nit、sRGBカバー率98%の綺麗なディスプレイ
- 〇:タッチパネル搭載
- △:画面比率16:9
- △:光沢ディスプレイは好みが分かれる
キーボード

右端にEnterキーやbackspaceキーがなく、右端がhomeボタンなどが1列配置されている少し変わった配置となっています。
このキー配置は、HPのモバイルノートでよく採用されており、大人気機種のHP Pavilion Aero 13-beでもこのキー配置が採用されています。
実際に使ってみると、たまにbackspaceとhomeキーを間違えることはありますが、そこまで違和感はなく使えてます。多分、少し使っていくうちに慣れるかなと思います。
Enterキーは、大きさがそれなりにあるためか、タイプミスすることはありませんでした。
そのため、キー配置で購入するか迷っている方には、「すぐ慣れると思いま。すよ」とお伝えしたいと思います。
→2週間後の追記ですが、すぐに慣れました。もうタイプミスすることもなくなりました

メーカー仕様書では、キーピッチ : 約19.0×19.0mm、キーストローク : 約1.3mm となっています。
キーサイズは、変に小さいキーもなく、またキーがくっついているようなものもないため、この配置に慣れてしまえば打鍵しやすい配置になっていると思います。
また、この価格帯にありがちな、変にキーがくっついていて無理やり分けたようなキーもなく、デザイン的にもきれいと言えます。
また、キーストロークは浅めなものの、かなりしっかりとした打鍵感があります。
また、タッチパッドの感触もよく、このあたりは質感の高さを感じることができ、うれしいポイントです。
このあたりの質感の良さが、HP Pavilion Aero 13-beと比較したときの、ENVYのメリットになると思います。

キーボードバックライトも搭載しており、ディスプレイの明るさもあり、暗い場所での作業も苦になりません。
あとうれしいのは指紋センサーによる自動ログインに対応していることですね。
上の写真の通り、altキーと矢印キーの間に指紋センサーがあり、スムーズなログインと起動ができます。
この指紋センサーを使った起動スピードは、ひょっとすると私が前まで使っていたChromebookよりも速いのではないか?と思うほど速いです。
- △:キー配置が独特(ただしすぐ慣れます)
- 〇:打鍵感良し
- 〇:キーパッドの操作感良し
- 〇:キーボードバックライトあり
- 〇:指紋センサーあり
インターフェイス

左側面のインターフェイスが、奥から順番に
- ヘッドフォン出力/マイク入力コンボポート
- USB Type-A
- USB Type-C® 10Gbps ×1(Power Delivery、DisplayPort™ 1.4、電源オフUSBチャージ機能対応)
となります。

右側面のインターフェイスが、奥から順番に
- 電源コネクタ
- USB Type-A 5Gbps(電源オフUSBチャージ機能対応)
- MicroSDカードスロット
となります。
本体の薄さを優先しているためか、USB Type-Aの接続口がフルサイズではなく、接続キャップ?のようなものを下げて差し込むようになっています。

この差し込みが、ちょっと面倒・・・でした。
今時、USB Type-Aの用途も減ってきていると思うので、Type-Aが2口はいらないな、と個人的には思いました。
それよりも1口しかないType-Cを左右に1つずつ、2口用意してほしかったですね。
あとはHDMIがないのも人にとってはマイナスポイントであると思います。
そのため外部ディスプレイ出力はUSB Type-Cで行うことになります。
ただそのためにUSB Type-Cを使うと、1つしかない接続口が埋まってしまうという・・・
おそらく、薄くするためにHDMIをなくしたのだと思いますが、その場合USB Type-Cは2口欲しかったですね。
- 〇:USB Type-C で給電可能
- ×:HDMIなし
- △:USB Type-C が1口しかない(左右に1つずつほしい)
- △:USB Type-Aが差し込みづらい
バッテリー・アダプター

純正の付属バッテリーは、上記写真の通り、コードがかさばるので、軽量のUSB PD対応の充電器を購入したほうがよいと思います。
ちなみに出力は65Wとなっていました。
そのためバッテリーは、USB PD充電対応の軽いものを別途購入して持ち歩いたほうが荷物を減らせます。
価格は3890円で、なんとこちらは106gと、とても軽いのでおすすめです!
レビュー評価も887件で4.4と、とても高いです。
私は、色々探していて、これを購入しました。HP ENVYでももちろん問題なく使えています。
バッテリー持続時間のメーカー公称は、最大15時間となっています。
バッテリーの持ちについて、輝度50%でyoutubeを連続再生したままにして試したところ、約6.5時間でバッテリー残量が20%になりました。
バッテリー残量が20%を切ると、バッテリー節約モードに自動で切り替わります。
引き続き動かし続けたところ、約8.5時間まで使用できました。
普通にネットや作業をするだけならもっと長く持つと思いますが、ギリギリまで使うことはないと思うので、約8~9時間くらいが実稼働時間めやすになると思っておけばよいと思います。
このバッテリーの持ちは、モバイルノートパソコンとしてはなかなか優秀であると思います。
モバイルノートパソコンとしては双璧となる、HP Pavilion Aero 13-beは、メーカー公称で最大10時間のため、HP ENVY x360 13-ayの約3分の2です。
バッテリーの持ちを重要視するなら、HP ENVYのほうがよいと思います。
- 〇:バッテリー実稼働時間8~9時間と長め
無線速度のテスト
無線のアンテナは2本あるようで、さすがENVYでコストがかかっていることが分かります。
自宅のWiFiは、11ac(Wi-Fi5)で5.0GHzを使用していますが、同じ部屋だと570Mbps速度が出ており、無線としてはかなり速度が出ていると思います。
自宅の1Fに無線ルーターがありますが、2Fで計測しても、140Mbps程度の速度が出ており、無線接続状況は良好です。

HP ENVYは、Realtekの無線LANを使用しています。
このメーカーのはHP Pavilion Aero 13-beでも搭載しており、無線が弱くなるという事象が口コミであがっていました。
その対応として、使わない802.11dを無効化すると改善するという報告があったので、私のHP ENVYでも念のため同様の対応を行いました。
コントロールパネル
→ネットワークとインターネット
→ネットワークの状態とタスクの表示
→アダプター設定の変更
→Wi-Fiをダブルクリック
→Wi-Fiのプロパティ
→下記のプロパティから、802.11dを選択し、無効にする

- 〇:無線受信強度・スピードは問題なし
- △:802.11dは無効化しておいたほうがよさそう
機能面の特徴
HP ENVY x360 13-ayは、タッチパネルを搭載しており、タブレットモードとして使用することができます。

タッチパネルは、やはりあると何かと便利です。
タッチパッドの操作性が良いこともあり、マウスなしでもある程度操作をすることができます。
私は、よくマックなどでもパソコンを使うのですが、マックだと席が狭いことが多く、マウスなしで作業できるのはありがたいポイントです。

あとは、キーボードのf12の右側に、カメラのシャッターオフボタンがあり、ボタン一つでカメラをオフにできます。Web会議では便利な機能です。
また指紋センサーも搭載されておりログインが快適で、このあたりは上記機種であるENVYらしく、さまざまな便利機能が搭載されていると感じました。
HP ENVY x360 13-ayの内部性能・処理速度
パソコン処理性能を計測する上でメジャーな、以下のベンチマークソフトを使って計測した結果を紹介していきます。
- PassMark
- CineBench R23
- PCMARK10
- Crystal DiskMark(ディスク速度)
また、ゲーミング性能についても、これもメジャーな以下のベンチマークソフトを使って計測します。
- ドラクエⅩ
- FF14 暁のフィナーレ
- 3DMark Fire Strike
動画編集性能については、動画編集ソフトDavinci ResolveでフルHDのyoutube動画書き出し時間を計測しました。
- Davinci Resolveでのyoutube動画書き出し
また、これからの計測結果ですが、HP ENVY x360 13-ayは、f12ボタンでシステムコントロールを設定することができ、最適とパフォーマンスモードを選ぶことができます。

デフォルトは最適ですが、パフォーマンスモードにすると、PassMarkのスコアが向上したので、計測はパフォーマンスモードにて計測をしています。
CPU性能めやす
CPU性能を測るベンチマークとしては最も有名なPassMarkスコアについて、ノートパソコンによく搭載される主要なCPUのスコアを紹介します。
CPU | PassMarkスコア |
Core i7-1280P(最新第12世代) | 約23000 |
Ryzen 7 5800U | 18470 |
Core i7-1260P(最新第12世代) | 約18000 |
Core i7-1240P(最新第12世代) | 約17000 |
Ryzen 5 5600U | 15385 |
Ryzen 5 5625U | 14885 |
Ryzen 5 5500U | 13348 |
Core i7-1195G7 | 11835 |
Core i7-1165G7 | 10681 |
Core i5-1155G7 | 10448 |
Core i5-1135G7 | 10298 |
Ryzen 3 5300U | 10153 |
Ryzen 3 4300U(旧世代) | 8254 |
Core i3-1115G4 | 6610 |
Core i3-1005G1(旧世代) | 5403 |
Intel Celeron N4120 | 2510 |
目安としてはCorei3-1115G4のスコア6610程度あれば、テレワークなど日常用途では十分で快適です。
ブラウザをたくさん立ち上げ、かつ重いアプリを複数立ち上げたまま快適に使うのであれば、Ryzen3 5300Uのスコア10153程度あると、重作業でも十分快適に使えます。
スコアを見てみると分かりますが、少し前まではIntelのCore i3,5,7 が主流でしたが、AMD Ryzenの躍進により、とりあえずIntelを選んでおく、という時代は終わりました。
AMD Ryzenのほうが性能もよく、値段も安い傾向にあるので、一般用途であればAMD Ryzenを選んでおいたほうがよい状況です。
一部、AdobeソフトなどはIntelのほうが相性がよく(シングルスレッドの性能がIntelのほうが高いため)性能が出やすいなどという結果もあります。
が、基本はAMD Ryzenを選んだほうがコスパは良いです。
2022年3月現在、徐々に、Intelの最新第12世代CPUを搭載したモデルが発表され始めています。
PassMarkスコアを見ると、第11世代と比較しても約2倍と、とんでもない伸び幅で、今後に大いに期待できます。
ただ、普通に使う分にはそこまで性能いらない、というのと、コスパではしばらくAMDに敵わないと思うので、コスパ重視であればそこまで気にせずAMDモデルの購入でよいと思います。
PassMark
HP ENVY x360 13-ay実測値(Ryzen 7 5800U + メモリ16GB)

私が購入したENVY x360 13-ayは、Ryzen 7 5800U、メモリ16GBで、スコアは上記の通りです。
スコア18644は、極めて高い数値で、スコアだけなら最新Intel第12世代CPUにも引けを取らないスコアです。
バッテリー駆動のスコアは16193でした。

電源接続時:18644
バッテリー駆動時:16193(約87%)
AMD Ryzenは、バッテリー駆動時スコアが落ちやすいという評判もありましたが、実際にはそこまででもありませんでした。
参考までに、以下はRyzen 3 5300U、メモリ8GBのLenovo IdeaPad Slim 550 14のスコアです。
Ryzen 3 5300Uと比較すると、CPUは約1.8倍のスコアになっていることがわかります。またDISK MARKは、なんと3倍近い差をつけており、HP ENVYは高速なディスクを使用していることが分かります。
Lenovo IdeaPad Slim実測値(Ryzen 3 5300U + メモリ8GB)

CineBench R23

マルチコアスコア:最大9276
シングルコアスコア:1436
マルチコアスコアはPassMarkと同じく、極めて高い数値で、Intel第11世代CPUより圧倒的に高いです。
シングルコアスコアは、マルチコアほど圧倒的ではないですが、十分に高く、Intel Core i7-1165G7と同等程度のスコアとなっています。
傾向として、Intelはシングルスコアが高く、Ryzenはコア数が多いのでマルチスコアが高いという傾向があるのですが、Ryzen 7 5800Uはシングルスコアも十分に高いです。
バッテリー駆動時のスコアは以下の通りです。

マルチ/シングル | 電源接続 | バッテリー駆動 |
マルチコア | 9276 | 8580(92.4%) |
シングルコア | 1436 | 1083(75.4%) |
バッテリー駆動時のマルチコアの落ち幅はわずかですが、シングルコアのスコアの落ち幅がやや大きいという印象です。
PCMARK10
PCMARK10は、実際のアプリケーションを使用したベンチマークソフトで、実際にパソコンを使った時の作業快適性を計測するのに適しているといわれているベンチマークです。
測定結果は以下の通りです。

〇トータルスコア:5506
〇Essentials:7921(快適めやす4100)
- App Start-up Score(アプリ起動):6429
- Video Conferencing Score(Web会議):8588
- Web Browsing Score(Web閲覧):9002
Essentialsはパソコン基本性能の測定結果です。
快適めやすは4100のところ7921なので、とても高い数値なのですが、1点、App Start-upがENVY x360-13ayの場合は妙に低いようです。
同じCPUを搭載したHP Pavilion Aero 13-beは、調べると1万~のスコアとなっているようでした。
ただ実際に使っていても、アプリ起動が遅いと感じたことはないので(むしろ凄く速いと感じるくらい)、スコアが低い理由は謎です。
まあ機種とソフトの相性?かもしれませんので、あまり気にする必要はないように思います。
Web会議と、Web閲覧のスコアは極めて高いスコアになっています。
〇Productivity:9442(快適めやす4500)
- Spreadsheets Score(表計算):11742
- Writing Score(文書作成):7594
ProductivityはOfficeなどビジネス系アプリの速度で、これも非常に高いスコアです。
とくに表計算の数値が高く、Excelは特に快適に使えるということになります。
この数値が高いということは、プログラミングの性能も高そうなので、別途検証してみようと思います。
〇Digital Contents Creation:6057
- Photo Editing Score(画像編集):9011
- Rendering and Visualization Score(3Dレンダリング):6036
- Video Editing Score(動画編集):4086
Digital Contents Creationは画像編集や動画編集などの性能を表すスコアです。
画像編集と3Dレンダリングは、とても高いスコアです。
ただ動画編集のみは、そこそこのスコアになっており、動画編集とは相性がそこまでよくなさそうです。
計測内容 | スコア |
トータル | 5506 |
App Start-up Score(アプリ起動) | 6429 |
Video Conferencing Score(Web会議) | 8588 |
Web Browsing Score(Web閲覧) | 9002 |
Spreadsheets Score(表計算) | 11742 |
Writing Score(文書作成) | 7594 |
Photo Editing Score(画像編集) | 9011 |
Rendering and Visualization Score(レンダリング) | 6036 |
Video Editing Score(動画編集) | 4086 |
Intel Core i5-1135G7を搭載した、Lenovo Yoga Slim 750i Carbonで計測したスコアとの比較をしてみます。
HP ENVY:AMD Ryzen 7 5800U
Yoga Slim:Intel Core i5-1135G7
計測内容 | ENVY | Yoga |
トータル | 5506 | 4383 |
App Start-up Score(アプリ起動) | 6429 | 10534 |
Video Conferencing Score(Web会議) | 8588 | 7530 |
Web Browsing Score(Web閲覧) | 9002 | 8537 |
Spreadsheets Score(表計算) | 11742 | 5610 |
Writing Score(文書作成) | 7594 | 7335 |
Photo Editing Score(画像編集) | 9011 | 6333 |
Rendering and Visualization Score(レンダリング) | 6036 | 2336 |
Video Editing Score(動画編集) | 4086 | 4517 |
HP ENVYは、なぜかApp Start-upだけ妙に低かったのですが(実感で遅いと感じたことはなし)他のスコアは概ねENVY(AMD Ryzen 7 5800U)のほうが高いという結果でした。
ただ動画編集スコアだけは、Intelのほうがスコアが高いので相性がよいということになります。
Crystal DiskMark

シーケンシャルリードが3500近い値となっており、とても高速です。
ドラクエⅩベンチマーク

グラフィックを最高品質にしても、とても快適の結果となったため、快適に動作させることができそうです。
FF14 暁のフィナーレベンチマーク

標準品質(ノートPC)で、やや快適の結果となりました。
なんとか遊べなくはない結果ですが、これくらいの重量級ゲームを快適に遊ぶには、ゲーミング用途のマシンにしたほうがよさそうです。
3DMark Fire Strikeベンチマーク

スコアは3276でした。
Fire Strikeのスコア目安は以下の通りです。
グラフィックボード | 3DMark Fire Strike |
GeForce RTX 3080 Ti | 38323 |
GeForce RTX 3080 | 36176 |
GeForce RTX 3060 | 20764 |
GeForce RTX 3050 | 14877 |
GeForce GTX 1650 | 9047 |
Intel Iris Xe Graphics(Intel CPU内蔵) | 約3900 |
Radeon Graphics(AMD Ryzen CPU内蔵) | 約3200 |
Intel Iris Xe Graphicsは第11世代Core i5以上に搭載されているCPU内蔵グラフィックス、Radeon GraphicsはAMD Ryzen に搭載されているCPU内蔵グラフィックスです。
CPUやメモリ性能により若干性能が異なるので参考値として見てください。
CPU内蔵グラフィックスだと、Intelが若干ですが優勢であることが分かります。
めやすとしてはGeForce GTX 1650がエントリー向けグラフィックボードで、これくらいの性能があればある程度の3Dゲームが実施できます。
Ryzen 7 5800UのCPU内蔵グラフィックスだと、GTX 1650の半分に満たないスコアなので、重たい3Dゲームは難しいと思います。
ただドラクエⅩなどの軽量3Dゲームや、2Dゲームであれば問題なく遊べます。
私が実際に購入したHP ENVYでどの程度ゲームができそうか、デモ版をダウンロードして試してみているのですが
- 聖剣伝説3 TRIALS of MANA
- ドラクエ11
上記2つは、グラフィック性能がそれなりに必要で、Steam公式の推奨スペックをグラフィック性能は満たせていないのですが、普通に快適に動作しました。
Steamの推奨スペックはかなり高めに設定されている・・?こちらは検証続けていますので、別途調査結果を追記していきます。
どの程度までのゲームが遊べるかは、以下の記事に詳しくまとめていますので参考にしてみてください。

Davinci Resolveでのyoutube動画書き出し時間
動画編集ソフトDavinci Resolveで、4分のフルHDのyoutube動画書き出し時間にかかった時間を計測しました。
CPU | 時間 |
AMD Ryzen 7 5800U | 1分56秒 |
まずまず速い時間ではないでしょうか。普通に待てる時間だと思います。
排熱性能と静粛性について
HP ENVY x360 13-ayに、CPU負荷をツールでかけてみて、CPU温度と本体の温度、静粛性をチェックしてみました。

上記が測定結果ですが、負荷をかけるとCPU温度がいったん、73℃まで上がりましたが、そのあと徐々に下がっていき、55℃程度にまで落ちました。
しかも、この間、本体を触っても、ほとんど熱くなっておらず、普通に操作できるくらいの温度です。
よくよく触ってみると、本体裏面が少し熱くなっているかな?くらいのレベルで、排熱性能は極めて高いと言えそうです。
また、この負荷をかけているときでも、パソコン本体からはほとんど音が聞こえず無音に近い状態でした。
よくよく耳を近づけてみると、小さく「サー・・・」という音が少し聞こえるくらいで、「本当にこの負荷テストツール、動いているのかな?」と思ってしまったくらいです。
静粛性も極めて高く、静かな図書館などで負荷の高い操作をしていても、全く気にならないレベルの静粛性と言えます。
これは素晴らしいです。
Pavilion Aero 13-beとENVY x360 13-ayの比較
13インチモバイルノートパソコンとして、HP Pavilion Aero 13-beが常におすすめとして挙げられる機種です。
どちらの機種も魅力的で、かつ10万未満から購入可能と、とてもお買い得なのですが、この2機種の比較をしてみます。
比較項目 | Pavilion Aero | ENVY |
性能 | ○ | ○ |
ディスプレイ | ◎(16:10 非光沢) | ○(16:9 光沢) |
キーボード | △(クセあり) | △(クセあり) |
重量 | ◎(957g) | △(1.25kg) |
サイズ | ○ | ○ |
インターフェイス | ○ | △(HDMIなし) |
バッテリー | △(最大10.5時間) | ○(最大15時間) |
価格 | ◎(8.2万〜) | 〇(9.0万〜) |
デザイン | ○ | ◎ |
質感 | △〜○ | ◎ |
耐久性 | ○ | ◎ |
その他 | – | タッチパネル |
こうして評価項目を並べてみると、2機種とも非常に高評価をつけられることがわかります。
特に注目をしたい評価項目について、太字下線にしています。
上記を比較してみると、どちらも魅力的なのですが
・とにかく安くて軽量なノートパソコンが欲しければPavilion Aero 13-be
・デザイン、質感、耐久性重視およびタッチパネルが欲しいならENVY
というところになると思います。
個人的には、ENVY x360 13-ayの1.25㎏という重量が許容できるのなら、価格差もあまりないので、ENVYのほうをおすすめしたいところです。
HP Pavilion Aero 13-beも、相当におすすめなモバイルノートパソコンであるので、もっと軽量なノートパソコンを、ということであればチェックしてみてください。
HP ENVY x360 13-ayのレビュー評価まとめ
各作業のレビュー結果は以下の通りです。
Web閲覧 | ◎(とても快適) |
---|---|
Office系事務作業 | ◎(とても快適) |
動画鑑賞 | ◎(とても快適) |
Web会議 | ◎(とても快適) |
プログラミング | ○(性能は問題なし、キーボード配置にクセあり) |
画像編集 | ◎(性能・ディスプレイともに文句なし) |
動画編集 | △(できなくはないが動画編集向きではない) |
ゲーム | △(一部ゲームはできるがグラフィック性能は高くない) |
ノートパソコン自体の質感、デザイン、耐久性、キーボード、持ち運びやすさ、コスパなどのレビュー結果は以下の通りです。
質感 | ◎(とても良い) |
---|---|
キーボード | △〜○(配置にクセがあるが打鍵感は良し) |
インターフェイス | △(HDMIなしは少し残念) |
デザイン | ◎(とても良い) |
耐久性 | ◎(とても良い) |
バッテリー | 〇(良い) |
持ち運び | △(持ち運べるが及第点) |
コスパ | 〇(良い、Pavilion Aeroには負ける) |
2022年6月現在、9.0万~より購入可能で、この価格ならば質感も考えるとコスパは素晴らしいと思います。
性能も申し分なしです。ただRyzen 5 5600Uでも十分な性能なので、コスパ重視ならRyzen 5の構成でもよいと思います。
私はとても満足しており、13インチモバイルノートパソコンの中では、HP Pavilion Aero 13-beと並んで、強くお勧めできる機種であると感じます。
当機種は2022年11月現在、在庫切れで購入できなくなってしまっています。
かわりに、Intel版の13-bfという機種が新発売されていますのでこちらもチェックにしてみてください。