私はレガシィアウトバック(BR)のオーナーで、スバル歴10年程度のスバリストです。
今回は、レヴォーグとXVの比較記事を書きたいと思います。
新型レヴォーグとXVには両方試乗したことがあります。
SGP(スバルグローバルプラットフォーム)に置き換わったXVにはじめて試乗したとき、そのしっかりとした走り味に驚いた記憶があります。
正直なところ、自分のレガシィアウトバック(BR)よりも、走りの質感は上だと感じました。
そのあと、新型レヴォーグにも試乗し、XVよりも更に進歩した走りの質感の高さに驚き、BMWなどの輸入車プレミアムブランドに追いついたのでは、とさえ感じました。
ただ、XVも、圧倒的なコスパの良さ、走りの良さ、デザインの良さがあるので、レヴォーグほどの荷室がいらないということであれば、十分検討に値する良い車と思うので、比較記事を書こうと思います。
レヴォーグとの比較記事は、他にもいくつか書いているので参考にしてみてください。
レヴォーグとXVの印象の違いについて
レヴォーグとXVは、走りの印象や雰囲気に以下の違いがあります。
- レヴォーグ:スポーティな走りで、走りを楽しみたい人向けだが、新型になって上質な走りも手に入れた。
- XV:スポーティではないが上質な走りと優しい乗り心地、洗練されたデザインが魅力で、子供がいないもしくは手離れした夫婦に向きそう。
レヴォーグは、旧型はスポーティで荒々しいというイメージでしたが、新型になり、上質な走りを手に入れ、ファミリー用途としても申し分ない完成度になりました。
レヴォーグは荷室も広く、荷物を多く積むファミリー用途としても良い選択になります。
XVは、レヴォーグほどスポーティではないですが抜群の走りやすさと優しい乗り心地、デザインも良いので、子供がいない若い夫婦とか、子離れした夫婦に向きそうなイメージがあります。
あとは、レヴォーグとXVでは車高の違いがあり、XVのほうが車高が高いです。
大人は乗り込みやすいし視界も車高が高いほうが良好です。
ただ、小さな子供は段差があるので若干乗り込みづらいです。うちの子供たち(5歳)も、アウトバックに乗り込むのは少し苦労しています。
ただ、スバル車は、走り味がどの車種も似ており、共通している部分もあります。
・安定感のある走り味で高速道路での走行に強い
・安全性能の高さと視界の良さ
・AWDにより雨、雪道での走行に強い
ただ、レヴォーグのほうがワゴンで背が低く、高速道路の走行はより安定しているので、ロングドライブが多いならレヴォーグのほうが満足度は高いと思います。
レヴォーグとXVのスペック比較
まずはレヴォーグのスペックを紹介します。
スペック | 新型レヴォーグ |
---|---|
全長×全幅×全高(mm) | 4755×1795×1500 |
ホイールベース(mm) | 2,670 |
車両重量(kg) | 1550~1580 |
最小回転半径 | 5.5m |
ラゲッジ容量 | 561リッター |
エンジン | 1.8リッターターボ |
最高出力 | 177ps/5,200-5,600rpm |
最大トルク | 300Nm/1,600-3,600rpm |
トランスミッション | リアトロニック(CVT) |
駆動方式 | AWD |
燃費(WLTC) | 13.6km/L |
乗車定員 | 5名 |
価格 | 310.2万〜 |
次にXVのスペックを紹介します。XVは1.6Lのガソリンエンジンと、2.0Lのハイブリッドがあるので、両方紹介します。
スペック | 1.6i, 1.6i-L | 2.0e-L, 2.0e-S, Advance |
---|---|---|
全長×全幅×全高(mm) | 4485×1800×1550 | |
ホイールベース(mm) | 2,670 | |
車両重量(kg) | 1410 | 1530~1550 |
エンジン | 1.6L DOHC | 2.0L DOHC 直噴 + モーター |
最高出力 | 115ps/6,200rpm | 145ps/6,000rpm |
最大トルク | 15.1Nm/3,600rpm | 19.2Nm/4,000rpm |
最高出力(モーター) | – | 13.6ps |
最大トルク(モーター) | – | 6.6Nm |
トランスミッション | リアトロニック(CVT) | |
駆動方式 | AWD | |
燃費(JC08) | 15.8km/L | 19.2km/L |
燃費(WLTC) | 13.3km/L | 15.0km/L |
タンク容量 | 63L | 48L |
乗車定員 | 5名 | |
価格 | 220~233.2万 | 265.1~292.6万 |
XVの1.6Lは、AWD(4輪駆動)なのに220万〜という圧倒的なコスパが強み、と言えます。
ただ1.6Lはパワーと燃費が厳しく、1世代以上前のエンジンというイメージです。パワーがもっと欲しいとか、燃費を求めるなら2.0Lのハイブリッドのほうになるでしょう。
ただ、ハイブリッドだとタンク容量が48Lになってしまうので、ロングドライブには若干物足りないかもしれません。
XVは、発売直後は2.0Lのガソリンモデルが販売されており、個人的にはそのモデルがベストバランスと感じていたのですが、マイナーチェンジでハイブリッドに統合され、ラインナップからなくなってしまいました。
中古ならばまだ買えるので、中古で2.0Lのガソリンモデルをお買い得に買うというのもアリだと思います。
幅はほとんど同じですが全長はXVのほうが短く、取り回しはXVのほうがしやすいでしょう。
レヴォーグは、ワゴンボディで背が低く、パワーもあるので、ロングドライブ向きと言えます。遠出を頻繁にするのなら、レヴォーグのほうが良いでしょう。
ラゲッジ容量
レヴォーグは561リッター、XVは340リッターです。XVは1.6Lだと385Lとなります。
XVは全長が短い分、ラゲッジ容量は不利のようです。荷物をたくさん積むならレヴォーグでしょう。
・レヴォーグ
・XV
室内広さ
室内は、レヴォーグが新型になって、特に後部座席が広くなりました。
XVも後部座席が狭いというわけではないので、ファミリー用途としてはどちらも十分な広さを持っています。
・レヴォーグ
・XV
レヴォーグとXVではどちらが力を入れているのか?
日本ではレヴォーグをフラッグシップにしよう、というスバルの意図が透けて見えます。
新型レヴォーグの気合の入りまくった仕上がりを見ていると、だれでもそう感じることでしょう。
ネットの記事で読みましたが、新型レヴォーグの開発責任者が、
「スバルはラインナップが少ないので、新型レヴォーグにすべて込めることができた」
と言っています。
スバリスト的には、レヴォーグが欲しくなります(笑)
ファミリー向けとしてはどうか?
ファミリー向けとしては、レヴォーグのほうが若干ながら勝っていると感じます。
レヴォーグのほうがラゲッジが広いので、小さい子供がいてお出かけの際に荷物をたくさん持っていく、というのであれば、レヴォーグくらいのラゲッジ容量が欲しいかなと思います。
装備と価格の違いについて
レヴォーグとXVの装備と価格差について、調べてみました。
アイサイトの違い
新型レヴォーグは、アイサイトXという新型のアイサイトがついたグレードが購入できるのに対して、XVはアイサイトXは購入できません。
アイサイトXと普通のアイサイトの装備の違いは、以下の通りです。
装備 | アイサイト | アイサイトX |
アイサイトコアテクノロジー | ||
プリクラッシュブレーキ | 〇 | 〇 |
前側方プリクラッシュブレーキ | 〇 | 〇 |
緊急時プリクラッシュステアリング | 〇 | 〇 |
後退時ブレーキアシスト | 〇 | 〇 |
AT誤発進抑制制御 | 〇 | 〇 |
AT誤後進抑制制御 | 〇 | 〇 |
ツーリングアシスト | 〇 | 〇 |
全車速追従機能付クルーズコントロール | 〇 | 〇 |
定速クルーズコントロール | 〇 | 〇 |
車線逸脱抑制 | 〇 | 〇 |
車線逸脱警報 | 〇 | 〇 |
ふらつき警報 | 〇 | 〇 |
先行車発進お知らせ機能 | 〇 | 〇 |
青信号お知らせ機能 | 〇 | 〇 |
アイサイトアシストモニター | 〇 | 〇 |
アイサイトセイフティプラス(運転支援テクノロジー) | ||
スバルリヤビークルディテクション(後側方警戒支援システム) | 〇 | 〇 |
エマージェンシーレーンキープアシスト | 〇 | 〇 |
アレイ式アダプティブドライビングビーム | 〇 | 〇 |
アイサイトセイフティプラス(視界拡張テクノロジー) | ||
デジタルマルチビューモニター(フロント/サイド/リヤ) | 〇 | |
前側方警戒アシスト | 〇 | |
アイサイトX テクノロジー[高度運転支援システム] | ||
渋滞時ハンズオフアシスト | 〇 | |
渋滞時発進アシスト | 〇 | |
アクティブレーンチェンジアシスト | 〇 | |
カーブ前速度制御 | 〇 | |
料金所前速度制御 | 〇 | |
ドライバー異常時対応システム | 〇 |
個人的には、通常のアイサイトで十分な機能を持っている、とは思いますが、アイサイトXの「前側方警戒アシスト」は欲しいかな・・・
ただ、こちらは、おそらくあと1年待てば、XVの次の年次改良で、アイサイトX搭載グレードが購入可能になる可能性は高いと予想しています。
装備の違い
レヴォーグの装備をもとに、XVの装備を比較してみました。
GT:レヴォーグGT(310.2万)
GT-H:レヴォーグGT-H(332.2万)
2.0e-L:XV 2.0e-L(265.1万)
装備 | GT | GT-H | 2.0e-L |
アイサイト・共通装備 | |||
アイサイト | 〇 | 〇 | 〇 |
アイサイトセイフティプラス | 〇 | 〇 | |
歩行者保護エアバッグ | 〇 | 〇 | 〇 |
USB電源(2ヶ) | 〇 | 〇 | 〇 |
アレイ式アダプティブドライビングビーム | 〇 | 〇 | |
タイヤ・アルミホイール | |||
215/50R17タイヤ&17インチアルミホイール | 〇 | ||
225/45R18タイヤ&18インチアルミホイール | 〇 | ||
225/60R17タイヤ&17インチアルミホイール | 〇 | ||
パワーリヤゲート | |||
ハンズフリーオープンパワーリヤゲート | 〇 | ||
シート | |||
トリコット/トリコット | 〇 | 〇 | |
トリコット/ファブリック | 〇 | ||
パワーシート | |||
運転席8ウェイパワーシート | 〇 | ||
運転席10ウェイ&助手席8ウェイパワーシート | 〇 | ||
シートヒーター | |||
運転席+助手席シートヒーター | 〇 | 〇 | |
後席左右シートヒーター | 〇 | ||
ペダル | |||
アルミパッド付スポーツペダル | 〇 | ||
照明 | |||
インパネアンビエント照明 | 〇 |
値段の違いがあるから、というのはありますが、レヴォーグのほうが装備は圧倒的に充実しています。
XVは最上級グレードのAdvanceというのがあり、それならレヴォーグに装備はかなり近づくのですが、高いです(292.6万)
値段の差が、装備に現れている、と言えそうです。
燃費と維持費の違いは?
レヴォーグは1.8リッターターボ、XVは1.6Lガソリンもしくは2.0Lハイブリッドということで、自動車税はすべて同じです。
2.0Lハイブリッドのほうが、燃費が若干ながら良いので、燃料代はXVのほうが、かからないと言えますが、ぶっちゃけ大差はなさそうです。
その他の維持費も、両車ともAWDで車重もほとんど変わらないので、さほど変わらないと言えそうです。
弄るのが楽しいのはレヴォーグ
レヴォーグは、アフターパーツが豊富にあり、購入後に弄って楽しいのは、間違いなくレヴォーグでしょう。
旧型レヴォーグも、各種チューニングパーツやアフターパーツがすごく充実していました。車好きな人が購入しやすい車ということでしょう。
車好きならレヴォーグのほうが、買ってから色々楽しめると思います。
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レヴォーグとXVの比較まとめ
長くなってしまったがまとめましょう
- レヴォーグ:雪道など悪天候の走行に優れる。安全性もトップクラス。新型になって上質な走りも手に入れた。ラゲッジも広く万能。ロングドライブ用途や広いラゲッジが欲しいならこちら。
- XV:適度なサイズ感と運転しやすさで、市街地の取り回しはしやすい。ラゲッジ容量は狭い。値段が安いので、コスパ重視もしくは広いラゲッジが不要なら。デザインで選ぶというのもアリ。
でしょうか。
個人的には、XVを今購入するなら、新車では買えなくなった2.0Lのガソリンモデルを中古で買うのが一番お得なのかなと思います。